想定していたのはヴィーガンのお客様
こんにちは。食の多様化対応を支援しておりますフードダイバーシティ株式会社の守護です。
最近ヴィーガン対応をしている飲食店様と話す機会が多いのですが、複数から興味深いことを伺いました。それは「OPEN前には想定していなかったお客様が獲得できている」とのことです。
まずベジタリアン・ヴィーガンになる理由は大きく分けて下記です(複数該当もあります)。
1.動物愛護
2.環境問題、SDGs
3.宗教
4.健康志向、ダイエット
上記お客様はいわゆる「想定内」のお客様ですが、「想定外」のお客様はどういう方なのかを本日は見ていきます。
グループ内に1人いる(送り先を選ばない)
こちらは今まで少ないながらあったとのことですが、最近増えているとのことです。そしてグループだけでなく、家族内、ご夫婦でも旦那さんだけがヴィーガンなどもあるようで、相手の食のルールを尊重するということ、そして自分の食のルールを主張することが日本全体で定着してきたからではないかと思っています。特に有名人のヴィーガン告白、ヴィーガン宣言なども後押しとなっているのではないでしょうか。
“ビーガン”とか
“ベジタリアン”とかはいはい、そういう系ね
とカテゴライズされて
面倒くさがらることを恐れ、
肉を食べないことを言えずにいた。でも
無理しなくていいんだ
そう思える仲間ができたこと。それが嬉しかったこと。 pic.twitter.com/mTr2PlPrZV
— 藤原しおり🇯🇵 (@FujiwaraShiori) April 23, 2020
アレルギー
ヴィーガンレストランの場合、アレルギーの約60%を占める「卵」と「乳」がないので、これらのアレルギーを持つ方の来店がかなりあるようです。中には肉や魚は問題なく食べることができる人もいらっしゃるようですが、安心して食べられる、そして食べられるものの選択肢が多いヴィーガンレストランを求めて来店されるようです。
※「卵」と「乳」アレルギーを持つ方は、それらを普通に扱う一般レストランについて、やはりコンタミの不安が少なからずあるようです。
アレルギーを持たれている方は年々増えているので、この観点でもヴィーガン対応は今後とても重要になってくると思います。アレルギーについてはこちらの論文も是非ともご一読くださいませ。
宗教(想定していたのは仏教やヒンズー教)
宗教について、仏教徒やヒンズー教徒のお客様はOPEN前にもある程度想定できていたのことですが、意外に増えてきているのが「ユダヤ教」や「イスラム教」とのことでした。ユダヤ教やイスラム教はお肉や魚を食べることができますが、お肉については屠畜方法が重要になります。このお肉の部分が不安だったり、コミュニケーションに自信のない場合には、彼らにとってリスクのないベジタリアン・ヴィーガンレストランを選ぶようで、それが「想定外」とのことです。実際に私もニューヨークでユダヤ教徒から同様のことを伺いました。
フードダイバーシティ基礎情報
https://fooddiversity.today/article_61091.html
普段からお野菜中心
ベジタリアンやヴィーガンという明確なルールは持っていませんが、下記理由も含めてお野菜をしっかりと食べたいというお客様も増えているようで、こちらもOPEN前には想定していなかったとのことです。
・大病からの復帰で食生活を変えた方
・重いものが食べられないお年寄りの方やファスティング明けの方
・自粛によるコロナ太りが気になる方
以上となります。
対応前の飲食店様や食品メーカー様からは「ベジタリアンやヴィーガンの方はどれくらいいるのですか?」とよく聞かれるのですが、想定外のお客様についてもしっかりと考える必要があると感じています。