ムスリムが一年で最も楽しみにしている1ヶ月、ラマダン

※最終更新日:2024年3月10日

聖なる月と言われるラマダン月は、ムスリムにとってはとても大事な月です。ラマダンについては少しでも理解すると、日本にいるムスリムとのお付き合いやムスリムスタッフへの配慮などが行いやすくなります。
↓ハラールやラマダンを学ぶ推奨本
https://amzn.to/49BodE0

ラマダンとは?

イスラム教徒は一年に1ヶ月だけ断食をしますが、その断食月のことを「ラマダン」と呼びます。ここで注意していただきたいのは、「断食=ラマダン」ではなく、「断食”月”=ラマダン」です。つまり断食という行為自体ではなく断食”月”のことを表しているため、「ラマダンをする」という表現は誤りになります。

また、「ラマダン=飲食禁止月」というイメージも広まっていますが、飲食だけでなく、内面的な虚言や嫉妬・怒りなどの感情を抱くこと、性行為することなども禁じられています。むしろ、ラマダン中にクルアーンをたくさん読んだり、お祈りをすることでたくさんの徳を得ることができるのです。

関連記事

ムスリム社員を抱える日本企業がラマダン中に気をつけることは? 押さえておきたい3つのこと
https://fooddiversity.today/article_109601.html

2024年のラマダンはいつから?

さて、みなさんが気になる2024年のラマダンの期間についてです。

2024年のラマダンの期間は、

開始:2024年3月12日(火)
終了:2024年4月10日(水)

とされています。
*国や地域、イスラム団体によって日にちは異なります。
*新月の観測の状況によって日にちは異なります。

ラマダンの始終日は月の位置によって変動しますので、予想される日にちの前日に月の位置を確認してから発表されます。誰が発表したかと言いますと、ムスリムの多い国々では政府機関、日本では海外の政府機関と連携している民間団体「Ruyatl-e-Hilal Committee-Japan」です。

ラマダンに関して日本人が知っておきたい7のこと

1. 飲食しないのは日の出前から日没までの間で、基本的に日の出前と日没後の2回食事を行います。

2. 身体的または健康上の理由がある場合、断食の義務は免除されることがあります(体に無理をかけて断食を行うことは推奨されていません)。

3. ラマダン期間中、多くのモスクでは集団礼拝と夕食会(イフタールと呼ぶ)が行われます。モスクによってはイスラム教徒でなくても参加できます(ただし、参加する場合女性は髪の毛を隠すなどの配慮は必要)。

4. ラマダン期間中、商店やレストランの営業時間が変更されることがあります。またイスラム教徒の多い地域では、ラマダンの間は夜遅くまで営業する場合があります。

5. (イスラム教国にいる場合)ラマダン期間の日中、公共の場での飲食や喫煙は基本的に避ける。

6. ラマダンの期間が終了すると、イード・アル・フィトルと呼ばれる祭が行われ、家族や友人と食事をしながら祝います。

7. 神聖な宗教行事であるため、 冗談でも「実は食べてるんでしょ?」「今日は休んで一緒にランチ行こうよ」などは決して言わない。

関連記事

2021年ラマダンはいつから?今さら聞けない「ラマダン」の7つのこと
https://fooddiversity.today/article_87047.html
2022年の断食月「ラマダン」はいつから?ラマダンの食事にまつわる3つの慣習
https://fooddiversity.today/article_98057.html
2023年ラマダンはいつから?在住ムスリムのラマダン中の1日の流れをご紹介!
https://fooddiversity.today/article_115063.html