日光市内の飲食店・宿泊施設向けセミナー
2025年3月10日、日光市が主催で令和6年度 日光市おもてなし力向上事業「多様な食の受入対応に向けたフードダイバーシティセミナー」が日光市役所本庁舎にて開催され、日光市内の飲食店、宿泊施設関係者が参加しました。
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プログラム
令和6年度 日光市おもてなし力向上事業「多様な食の受入対応に向けたフードダイバーシティセミナー」(120分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩
質疑応答
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当日の様子
日光で求められるフードダイバーシティ対応とは
まず、弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場や、それぞれの言葉の定義、日本に来る旅行者のニーズ、日光に来る旅行者のニーズ、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、さらに違いよりも共通点を見て考える必要性が語られました。
ヴィーガンやハラールなどの分野は「難しそう」と思われがちな分野で、ハラールメニュー、ヴィーガンメニューといった形でそれぞれの専用メニューを作るとオペレーションも含めて大変になりますが、共通点を整理して「みんなが食べられるもの」を一般メニュー化しておくことで、調理現場のストレスや料理工程が大幅に削減されることが説明されました。
さらに、日光の食材や食文化を生かした以下のヴィーガンメニュー案についても解説が行われました。
1. 湯葉寿司、湯葉カツ、湯葉うなぎ
日光名物の湯葉を活用し、湯葉巻き寿司や湯葉カツレツ、湯葉の層を重ねてうなぎ風にアレンジするのも面白い。
2. 生湯葉のクリームソース
生湯葉をすりつぶして豆乳や味噌と合わせ、クリーミーなソースに。パスタやグラタンに使えば、濃厚な味わいをヴィーガンで再現できる。
3. 日光杉の葉で燻製風味のヴィーガンチーズ
日光杉の香りを活かし、カシューナッツチーズや豆乳チーズを燻製風味に仕上げる。ワインや日本酒と相性抜群のおつまみに。
4. 日光ゆばバーガー
湯葉をカリカリに揚げ、特製の甘辛ソースを絡めてバンズに挟む「湯葉バーガー」。観光客向けの手軽なグルメとしても◎。
5. 湯葉のだし茶漬け
昆布ベースで、日光の山の恵み(キノコなど)をたっぷりと使用した出汁に、刻んだ湯葉を加えた茶漬け。梅干しや山椒を添えれば、さっぱりとした味わいが楽しめる。
6. そば粉のガレット
日光のそば粉を使ったガレットを、チーズなしのヴィーガン仕様にアレンジ。トッピングには、霧降高原の野菜や地元のきのこをたっぷり使用。
7. 日光の朝どれ濃厚豆乳坦々麺
朝どれの濃厚な地元豆乳、地元のくるみ味噌、昆布や数種キノコでスープを作った坦々麺。
8. 日光天然水の寒天スイーツ
日光の天然水を使って作る寒天ゼリーに、柚子や抹茶を加えた和風ヴィーガンスイーツ。さっぱりとした甘みでヘルシー志向の観光客にも◎。
9. くるみ味噌だれ田楽
日光名物くるみ味噌を、焼きおにぎりや豆腐田楽に活用。動物性のだしを使わず、昆布と椎茸でコクを出すことでヴィーガン対応に。

このように見ると、シェフの負担が大きい

共通点を見る考え方

ペペロンチーノはベーコンをキノコに変更するだけで多くが食べられるようになる
参加者からは「難しく考えていたけど、身近な食材・調味料を見直すだけで対応できることが多いことがわかりました。」「日本の料理が海外からどのように見えているか、改めて学ぶことができました。早速生かしていきたい。」などの声が上がりました。
今後も日光市としては、食の多様化に関する事業を推進していく予定とのことです。