ムスリム対応のスペシャリストの2名が基礎から海外動向までを解説!

2021年10月27日に東京都による令和3年度「ムスリム等多様な文化・習慣に関する受入環境整備事業」の第三回目「いまさら聞けないムスリム観光客対応と感染症対策とは?(講師:日本ムスリム協会 遠藤会長、市立広島大学 アザム准教授)」が開催され、東京都の飲食店、宿泊施設などの観光関係者が参加しました。

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■プログラム

【第3回】いまさら聞けないムスリム観光客対応と感染症対策とは?
日時:令和3年10月27日(水) 13:30~15:00

■詳細ページ
https://fooddiversity.today/article_97828.html
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セミナー内容

前半:ムスリムの基礎とインバウンド対応

日本ムスリム協会 遠藤会長からは五行六信をはじめとするムスリムの考え方について解説をしました。「立ったまま飲食をしない(食べ歩きをしない)」「ホテルの装飾に神社の絵やお寺の写真など宗教性のあるものは避ける方が良い」など、普段聞くことができないムスリムへの配慮や所作を解説しました。

また、宿泊施設でも近くのハラール飲食店を紹介できるようにマップやウェブサイトを案内できるような体制が必要としました。

後半:ムスリム観光客の感染症対策と現在の海外動向

市立広島大学のアザム准教授は、現在の海外のコロナ感染症発生状況と現地の対応について説明をしました。アザム氏が強調したのは、「日本で当たり前のことは海外では当たり前でないことが多い。観光客が日本に来た際にも対策は徹底しなくてはならない。」ということでした。

その具体例として、イスラム教では握手や抱擁をする文化があること、日本ほどマスク着用文化が浸透していないなどを挙げました。また、アルコール消毒についても健康上、対外的に使用するアルコールについては、飲酒が禁止されているムスリムでも問題なく利用できるとの解説もありました。

質疑応答では、宿泊施設が「礼拝」に関してどのような配慮をすればいいのか、など対応の実践方法について数多く質問が上がりました。