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代替タンパクと聞くと、真っ先に「大豆」を連想する人が多いのではないでしょうか?それもそのはず、「“スーパーで購入できる” 日本国内代替肉メーカー比較まとめ」の記事でも紹介しましたが、日本では「代替肉=大豆ミート」という構図が既にできつつあります。

一方で海外の場合、一部のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアンの間で大豆に対するアレルギーやGMOに対する懸念が広がっており、大豆に変わる代替タンパクを模索する企業が増えています(「スウェーデンで自給自足が加速、政府が国産食材に投資」で紹介したソラマメの事例がまさにそれです)。

代表的な企業としては、ビヨンド・ミートが大豆フリーを謳っており、エンドウ豆を主原料にした代替肉を販売しています。その他にもひよこ豆も選択肢の一つとして認知されるようになってきています。

Beyond-Meat HPより

直近では、オランダ発のKMCが栄養価が高く肉のような構造を再現した「ポテトプロテイン」を開発し、またオーストラリア発のEighth Day Foodsでは「ルピン豆」を主原料にした代替肉が発表されました。ルピン豆とは、地中海や南アメリカを起源に持つ豆の一種で、日本ではあまり馴染みがありませんが、欧州では大豆に変わるプロテインとして注目されています。大豆よりもタンパク質が多く、食物繊維に関して言えば、100gに対して1日に必要な量の3割も摂取できるとのこと。

KMC HPより

Eighth Day Foods HPより

この通り、海外では大豆に変わる新たなタンパク源を模索する動きが強まっており、「その土地に合った食材」を生かした取り組みが進められています。日本においても大豆に変わる新たな原材料が生まれてくるのでしょうか?今後の展開に注目です。

【参考記事】
KMC Develops “World’s First” Texturised Potato Protein

著者

山崎寛斗(やまざき・ひろと)
プラントベースジャパン株式会社 代表取締役
「プラントベースで日本と世界を繋ぐ」をテーマに事業を展開。 海外のプラントベース企業の日本誘致や訪日ベジタリアン向けメディアなどの事業を手掛ける。 著:東京食素!美味蔬食餐廳47選、關西食素!美味蔬食餐廳55選、東京および関西のベジタリアンガイドブックを台湾で販売中。
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