世界最大のベジタリアン人口を誇るインド
インドは、ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教、シク教、ジャイナ教などの様々な宗教、また数多くの民族から成る多民族多宗教国家として知られています。多くのヒンドゥー教徒、ジャイナ教徒がベジタリアンであり、国土交通省によると、その割合はインド全人口の6割がベジタリアンとまで言われています。
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働く場所としての日本
特にエンジニアとして働くインド人にとって、日本は働きに出る国の候補の一つとして挙がります。その理由として、数十年前からの品質や技術が高いイメージ、文化によるソフトパワーが多く影響しています。
しかしながら、言語の問題や円安、経済的な停滞、また他国の技術成長などにより、日本の求心力は年々落ち始めており、海外で単純労働で働くなら中東、エンジニアとして働くならアメリカや欧米がまず先に挙がるため、日本の二の次三の次になっています。
ベジタリアンフレンドリーの欠如=来日のブレーキ
現地の企業や人材エージェント、エンジニア個人にヒアリングを行ったところ、もう一つ大きなマイナス要素が働き、来日へのブレーキになっていることがわかりました。
それは、冒頭で説明した「食の問題=ベジタリアンフレンドリーの欠如」でした。インドでは、当たり前のように「ベジタリアン」と「ノンベジタリアン」の選択があり、ベジタリアンである人も、そうでない人も食の選択ができます。ノンベジタリアンもヒンドゥー教では食べない牛肉、イスラム教で食べない豚肉はなく、チキン(ハラール)を使うのが一般的です。
エンジニアで来る人の中には日本語ができない人も一定数おり、またその家族となるとその割合は2倍〜3倍にも膨れ上がります。多くは家族で日本に滞在しているので、学校や病院などの生活のセーフティネットとなる場所まで不安を感じてしまうのです。
世界で勃発している優秀なインド人エンジニアの争奪戦は意外なところで、欧米や他国に日本は遅れをとっており、逆境に立たされています。今後の日本のフードダイバーシティ化が日本の将来的な経済、成長をになっていると言っても過言ではないのかもしれません。