岩手県の飲食店様、宿泊施設様向けセミナー
2022年11月24日(木)に岩手県が主催で「インバウンド再開に向けて今から備える食の多様性・世界一のスキルから学ぶ」と題したセミナーが盛岡グランドホテルとオンラインにて開催され、岩手県の飲食店、宿泊施設関係者(主に調理関係者)が40名参加しました。
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プログラム
「ベジタリアン・ヴィーガン対応の具体的なノウハウについて」(30分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩
「パネルディスカッション」(30分)
パネラー :守護 彰浩
パネリスト:Nadia McKechnie氏、楠本 勝三氏
「料理デモンストレーションと料理解説」(30分)
講師:株式会社 Funfair フードスペシャリスト・菜道チーフシェフ 楠本 勝三氏
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ベジタリアン・ヴィーガン対応の具体的なノウハウについて
弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場や、ルールの全体感、ベジタリアンをベースに考えること、旅行者のニーズ、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、さらに違いよりも共通点を見て考える必要性が語られました。
その中で明日からできる対応として、ペペロンチーノのベーコンを変更したり、レトルトの商品などをうまく使って、上に乗せるトッピングで対応を変えていく方法について説明され、参加者からは「これならすぐにできそう」といった声が上がりました。
またベジタリアンやヴィーガンなどの分野は「難しそう」と思われがちな分野ではありますが、「楽して対応することが重要」と伝えられ、それぞれの専用メニューを作ると大変になりますが、共通点を整理して「みんなが食べられるもの」を一般メニュー化しておくことで、セールス、ホール、キッチンのストレスが大幅に削減されることが説明されました。
最後に多様化する食の対応はインバウンドだけではなく、日本在住外国人はもちろん、日本人(特に若い世代)にも今後必要な対応である旨が語られました。
パネルディスカッション
続いて日本在住でヴィーガン歴10年のナディア氏に登壇いただき、旅行先で困ることや、旅行先でどのようにレストランを探して交渉するか、また旅行先で食べたいものなどをお話し頂き、特に岩手県ではわんこそば、冷麺、じゃじゃ麺などのご当地麺料理のヴィーガンバージョンにニーズがある旨が語られました。
またナディア氏からヴィーガンですと伝えただけですぐに「難しい」であったり「本来の味と変わるからできない」と言われることが多いので「まずは向き合っていただけるだけでもとても嬉しい」ということが説明されました。
料理デモンストレーションと解説
続いては世界一のヴィーガンレストラン菜道の楠本シェフによる料理デモンストレーションと、それぞれの料理について「味の考え方、表現方法、使用ている食材」などそれぞれ丁寧に解説が行われました。
※黒く塗りつぶした部分は参加者限定公開
提供された料理はこちら
・わんこそば(4つの出汁で食べ比べ)
・岩手野菜たっぷりタンメン
・凍み豆腐カツ
・南部美人甘酒プリン
尚、わんこそばに関しては4つの出汁で食べ比べが行われ、まずは詳細の説明を行わずに「どれが一番好みでしょうか?」と楠本氏が参加者へ質問し、結果は出汁Aが6名、出汁Bが6名、出汁Cが4名、出汁Dが5名となりました。その後、楠本氏からそれぞれの出汁の詳細を説明し「このように日本人ですらそれぞれ味の好みは異なりますし、カツオやみりんなしでもご満足いただけた方が多くいらっしゃいます。そして、カツオやみりんを使うことで世界中多くの方が食べられなくなりますが、それらを使わずに一般日本人が美味しいと思うものを作っておくと、オペレーション負担かけずにお客様を広げることができるので、そういう選択肢もあってはいいのではないでしょうか。」と説明いたしました。
※出汁Cはオタフクソース社の野菜ベースの旨味だしつゆ
参加者からは「難しく考える必要がないということが分かりました」「カツオやみりんなしでどこまで味が出せるか挑戦してみたい」「アレルギー対応も含めて考えていいことが理解できました」「実際ヴィーガンのニーズが年々増えているので、今後に向けてしっかりと準備したい」などの声が上がり、また終了後は質問も多く飛び交い、熱気を帯びたまま120分のセミナーは終了しました。尚、今後も岩手県としては食の多様化を推進していくとのことです。