各分野の職人同士がコラボレーション!

2022年1月22日、23日に、世界一に選ばれたヴィーガンレストラン「菜道」と香川県の野菜・漆器が初めてコラボする「菜道 in 披雲閣ダイニング」が、史跡高松城跡 玉藻公園内の重要文化財「披雲閣」にて開催されました。
※本イベントは厳重なコロナ対策のもと開催されています

「菜道 in 披雲閣ダイニング」は、香川県のアーティザン(職人)と世界的アーティストが新たなアートプロダクトを共創するプロジェクト「SANUKI ReMIX(讃岐リミックス)」の合同作品展示会におけるメインコンテンツのひとつとなり、今回は香川県の職人である「薫る農園」河田 薫氏(讃岐の野菜)と「川口屋漆器店」佐々木 康之氏(香川漆器)とのコラボレーションにより実現しました。

会場となった披雲閣

提供されたメニューは?

提供されたメニュー

薫る農園のスープ

ばらちらし1

ばらちらし2

薫る農園のブロッコリームース 小豆島オリーブのポテチ

薫る農園のスープは4種類、ばらちらしは25種類以上の野菜を惜しげもなく使用しており、鮮やかな見た目と野菜のうまみを表現するだけに留まらず、野菜をぬか漬けしたり、甘酢漬けしたり、焼いたり、揚げたりなどで、様々な味と食感も楽しめる一品となりました。

小豆島オリーブのポテチは、じゃがいもにオリーブ練り込んで揚げており、こちらも味だけでなく、枯山水に見立てることで多くのお客様を驚かせていました。

楠本氏からは「普段の営業ではなかなか使えないクオリティの野菜を、今回惜しげもなく使うことが出来、料理人としてはこれ以上の嬉しさはありません。渾身の作品に仕上げることができました」との説明がなされました。

トークセッションで語られる「温故知新」

トークセッション(左から主催者の村上氏、薫る農園の河田氏、河口屋漆器店の佐々木氏、菜道の楠本氏)

トークセッションでは主催者の村上氏がモデレーターとして、今回のコラボレーションについて紐解いていきました。

まず楠本氏から河田氏の作る食材の素晴らしい味、佐々木氏の作る器の魅力を説明し、今回の作品に至るまでの過程に職人同士で多くの対話が行われた旨が語られました。

また、セッションにおいて、各職人から共通的して出た言葉は「温故知新」で、先人が積み上げてきた技術をしっかりと伝承した上で、時代に合わせて技術を進化させていく重要性が語られ、とくに楠本氏からは今回の料理を「モダンな精進料理です」と位置付けました。

さらに、現代で求められる重要な価値観である「サスティナビリティ」についても各職人が言及し、環境面やダイバーシティへの配慮だけでなく、各職人の産業がしっかりと続くように、それぞれの価値を現代で如何に伝えていくかについても議論が行われました。

最後に、河田氏と佐々木氏からはヴィーガンのイメージについて「味が薄いのでは」「物足りないのでは」という先入観を持っていたが、今回の料理で全て覆されたと語られ、盛況の熱を帯びたまま本セッションは終了となりました。

菜道の楠本シェフと五藤店長

薫る農園が誇る讃岐の野菜