代替タンパクにパッケージまで?海藻に秘められた可能性

LiveKindlyより引用

海藻が食品業界や医薬品業界で使用され始めたのは数千年以上前のこと。特に日本、韓国、中国などの東アジア料理では古くから海藻由来の食文化から培われてきましたが、近年では「サスティナブル分脈」としても注目が集まっています。

世界には1万種類以上の海藻が存在すると言われていますが、中でも昆布、わかめ、海苔に対する認知度は極めて高く、海藻業界は日本が優位性を持った業界の1つとも言えるでしょう(英語でも「kombu」「wakame」「nori」と日本語表記がベースとなっています。寿司の影響でもあると言われています。)。

海藻類にはビタミン、ミネラル、繊維、タンパク質、抗酸化物質が豊富に含まれており、栄養価の高い食材として知られていますが、環境保護にも寄与しているとも言われています。世界中で毎年1億7500万トンの二酸化炭素を吸収できることが分かっており(科学情報誌「NatureGeoscience」2016年の調査より)、また肥料や淡水を必要とせず、成長スピードも早いことで知られています(オオウキモ(giant kelp)は1日あたり平均約30cm成長)。こうした観点からサスティナブルな素材として海藻に注目が集まっています。

世界における海藻需要の高まりは、海藻文化が根強い日本にとっても商機になるのではないでしょうか。海外ベジニュースでも今後の動向を追います。

商業化している例(代替食品、脱プラスティック素材)

  • Trophic(紅藻を使用したプラントベースベーコン)
  • NovaMeat(海藻を使用した3Dプリントステーキ)
  • Akua(昆布、きのこを使用したハンバーガー)
  • Lucozade(脱プラスティック素材)
  • Notpla(脱プラスティック素材)
  • Akuaより引用

    Notplaより引用

    【参考記事】
    Seaweed—Yes, Seaweed—Is the Key to a Sustainable Future

    著者

    山崎寛斗(やまざき・ひろと)
    プラントベースジャパン株式会社 代表取締役
    「プラントベースで日本と世界を繋ぐ」をテーマに事業を展開。 海外のプラントベース企業の日本誘致や訪日ベジタリアン向けメディアなどの事業を手掛ける。 著:東京食素!美味蔬食餐廳47選、關西食素!美味蔬食餐廳55選、東京および関西のベジタリアンガイドブックを台湾で販売中。
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