アフターコロナに備えた多様なインバウンド対策を中心とした研修を開催!

2021年12月9日(木)に東京都による令和3年度「ムスリム等多様な文化・習慣に関する受入環境整備事業」のオンライン研修プログラム「多様な文化受入の取組研修会が開催され、東京都の飲食店、宿泊施設関係者が約30事業者参加しました。

研修プログラム内容

今回の研修プログラムではフードダイバーシティ株式会社の守護がモデレーターとして、世界一のヴィーガンレストランの称号を持つ菜道のチーフシェフ・楠本氏が実際に調理を行いながら料理の解説や、お客様に人気となるメニューの考え方などを説明していきました。

=====================
■プログラム

【オンライン研修会】ハラール・ヴィーガン料理教室

日時:令和3年12月9日(木) 14:00~15:30

■詳細ページ
https://fooddiversity.today/article_97828.html

=====================

調理を行う楠本氏

楠本氏が作ったメニューはこちら

まず楠本氏より菜道の現状の取り組み、お客様のニーズ、メニュー作りにおける基本的な考え方、フードダイバーシティ対応の重要性が語られました。

次に3品のメニューを実際に調理を行いながら、詳細部分の解説を行いました。

・精進出汁(昆布、乾燥椎茸、大豆)に加えて、様々な香味野菜やきのこで強く旨味を引き出す
・出汁は濁ってもよく、アクについても取らなくていいものもある
・生の野菜と乾燥の野菜を一緒に使うことで、食感をより引き出していく
・日本全国、地方の郷土料理にこそヒントが多くある
・しかし郷土料理のままでは外国人のお客様に受けないので、馴染みのある日本食などに成形することが重要
たもぎだけ、粗い椎茸節、舞茸の根元部分が非常に優秀な味を出してくれる
・料理全体的に肉や魚や五葷などについて「置き換え」や「代替」は一切考えていない
・生の野菜よりも乾燥の野菜の方が味を吸いやすいので、使い方を考える
・醤油や味噌などについては「アルコール無添加のもの」を使用すれば、ハラールもすぐに対応できる
・みりんの代わり(ハラール対策)にはデーツシロップなどでテリやコクを出す

参加者からは「枠にはまった考え方ではいけないことが分かった」「郷土料理+アルファが重要だと分かった」「きのこの部位でも味が変わることが分かったのでいろいろ試したい」という声が上がり、また終了後は質問も多く飛び交い、熱気を帯びたまま1時間半のセミナーは終了しました。尚、今後も東京都としては食の多様化事業を注力して推進していくとのことです。

左:いきなり団子 右上:麻婆豆腐 右下:山のスルメのきんぴら

楠本氏が紹介した食材・調味料 仕入れ先はこちら

 麻婆豆腐レシピ ※五葷使用のため菜道で提供しているレシピではありません

(A)
長ネギ:25g にんにく:10g 生姜:20g ザーサイ:50g
全てみじん切り。 ザーサイはみじん切りにして水にさらし塩抜きをしておく。
(B)
ごぼう:100g 椎茸:75g
エノキ:150g エリンギ:100g ごぼうとえのきは大きめのみじん切り。 ごぼうは水にさらす。
椎茸とエリンギはさいの目切りに。
(C)
エノキの軸:100g 干しエノキ:10g 水:700ml エノキ軸は水と一緒にミキサーで回す。 砕いた干しエノキと一緒に沸騰したら弱火にして10分煮出す。
(D)
白味噌:大さじ1 醤油 きび砂糖 ニラ、もやし、豆腐、トマト

1、フライパンにごま油と(A)を入れ火にかける。 香りが出てきたら(B)を加え炒める。 炒まったら(C)を加え煮る。(D)を加え調味する。麻婆豆腐のベース完成。

2、別のフライパンにニラ、もやしなどお好みの野菜を炒める。 辛いのが好きな方は鷹の爪や豆板醤を加え炒める。 麻婆豆腐のベースを入れ合わせる。 下茹でした豆腐や軽く戻した高野豆腐を入れて完成。