群馬県の飲食店様、宿泊施設様、食品メーカー様向けセミナー

2023年2月16日(木)にジェトロ群馬が主催で「ヴィーガンシンポジウム・ヴィーガンメニュー勉強会」と題したセミナーがグランビュー高崎にて開催され、群馬の飲食店、宿泊施設、食品メーカー関係者が約70名参加しました。

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プログラム

1、開会(10:00~10:05)

2、ヴィーガン有識者による講演(10:05~12:50)
「広がる食の多様性と、海外ヴィーガンの最新状況!」
講師:フードダイバーシティ(株)代表取締役 守護 彰浩 氏(10:05~10:50)

ヴィーガン対応メニューの導入とポイント、日本食材の可能性
講師:ヴィーガンレストラン菜道 楠本 勝三 氏(10:50~11:35)

「オタフクソース×ヴィーガン」 海外進出への取り組み
講師:オタフクソース株式会社 国際事業本部長 宮田 裕也 氏(11:45~12:30)

地域での取り組み・ベジタウンみなかみについて
講師:ベジタウンみなかみ主催 ペンション朝ねぼう 徳島 圭一 氏(12:30~12:45)

3、ヴィーガンメニュー勉強会(13:00~14:30)※立食、ビュッフェ形式

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当日の様子

広がる食の多様性と、海外ヴィーガンの最新状況

まず、弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場や、ルールの全体感、旅行者のニーズ、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、具体的な成功事例、さらに違いよりも共通点を見て考える必要性が語られました。

さらに、アフターコロナの新トレンドとして、近年世界中で環境に対する意識が大きく変わったことにも触れ、特に若い世代が肉や魚を使用しないメニューを選んでいる旨なども説明されました。

またEU圏の食品輸出規制などにも触れ、日本が注力している輸出においても「動物性の含まない食品」は非常にハードルが低い旨も捕捉されました。

共通点を見る考え方

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ヴィーガン対応メニューの導入とポイント、日本食材の可能性

続いて東京自由が丘菜道の楠本シェフから、米ロサンゼルスで行われた同店のPOP UPの反応や、ヴィーガンに取り組むためのコツについてパネルディスカッション形式で説明がされました。

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・ロサンゼルスでは精進料理のスキルを駆使して、ラーメンや寿司などの現代の和食を提供したことがとても喜ばれた。
・ロサンゼルスでは味の濃さ、塩加減などは日本と全く同じで提供したが、全く問題なかった。
・POP UPに来店したのはヴィーガンではない方も多くいた。アメリカで”ヴィーガンは料理の一つの選択肢”であるため、普段肉や魚を食べる人にもしっかりと評価されるような味にしていく必要がある。
・フードテック最先端のアメリカでも、日本に古くからある食材・技術だけでとても評価された。日本として今一度足元をしっかりと見直していくべきだと思う。
・出汁は濁らせてもとにかく旨みを取り出すことを重視する。出汁に使った昆布、椎茸、大豆などもミキサーかけて入れることでより深い味が出せる。
・ヴィーガンは食材原価は非常に安いですが、工夫、アイディア、手間をしっかりと形にすることが重要。

パネルディスカッションに答える楠本シェフ

「オタフクソース×ヴィーガン」 海外進出への取り組み

オタフクソース株式会社の宮田氏からは、主に輸出市場において、世界における様々な食のルールと向き合ってきた同社の経験や、それに対して取り組んできたこと、さらに今後の展望について説明が行われました。また、動物性原材料の入った食材の輸出規制は年々厳しくなっていることにも触れ、ヴィーガンスペックでも美味しいものを作っていくことは会社としての重要方針であることが語られました。

オタフクソース社の輸出に関して講演を行う宮田氏

地域での取り組み・ベジタウンみなかみについて

群馬県内の取り組みとしてベジタウンみなかみの取り組みがペンション朝ねぼうの徳島氏から説明が行われました。みなかみ町内で現在12の飲食店や宿泊施設や物販店が取り組んでいるとのことで、地域全体で発信していく重要性などが語られました。
「ベジタウンみなかみ」詳細HP:https://www.vegetown-minakami.com/

ペンション朝ねぼうの徳島氏

 ヴィーガンメニュー勉強会※立食、ビュッフェ形式

最後にヴィーガンメニュー勉強会では、17種類の主に群馬県内食材を使用した料理が披露され、各シェフから料理の使用食材や、それぞれの調理方法などが説明されました。

終了後は参加者からも質問が多く飛び交い、熱気を帯びたままシンポジウムと合わせて合計4時間半にも渡るイベントは無事に終了となりました。今後もジェトロ群馬としては、食の多様化に関する事業を推進していく予定とのことです。