太宰府は新元号「令和」由来の地
福岡は、日本で最もアジアに近い九州の玄関口です。3月1日から、クアラルンプールと福岡の間に、 AIR ASIA XによるLCC 路線も開通しました。7月には、同社によってタイ・バンコクから福岡への便も、就航する予定です。
福岡市は日本の中心都市へ
福岡市は特にその人口において発展の傾向が顕著で、人口減少にあえぐ日本でも増加傾向を示す数少ない都市です。都市単位で見た場合の国内の人口順位でも、東京、横浜、大阪、名古屋、札幌に次いで福岡市は6位にランクインしています。
急成長地域
なかでも、中心地である福岡市は、上記6都市の中でも現在も開発が進む若い都市です。大都市としてすでに完成している東京、大阪、名古屋などに比べ、新興地域としての活気にあふれています。
成長率第1位
人口の増加数、増加率において、福岡市は全20政令指定都市中、2位を大きく引き離し断トツの1位。将来的な可能性という点では、国内の他のどの地域にも負けない若い力にみなぎっています。
福岡の誇る歴史の街、太宰府
近代都市、福岡市から電車に乗って南に下ると、春日、大野城、そして太宰府へと続きます。太宰府とは、有名な太宰府天満宮のある、あの太宰府です。
菅原道真
かつて、朝廷内部の権力闘争から妬みを買った菅原道真は、時の左大臣藤原時平による虚偽の訴えにより、醍醐天皇から左遷を言い渡されます。都を下る道真をまるで追うかのように、一晩にして京から大宰府の地まで梅の花を咲かせたとされる「飛び梅」の伝説を、日本人であれば多くの方がご存知かもしれません。菅原道真は、太宰府天満宮の祭神とされる人物です。
「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」
天皇の生前退位
日本では、天皇の生前退位にともない、今年5月1日から元号が新しく変わることとなりました。
新元号「令和」
新しい元号は「令和(れいわ)」に決まり、4月1日の発表後間もなく、国内外から広く知られています。
大伴旅人
道真の生きた平安から時代をさらにさかのぼり、奈良時代に生きた歌人「大伴旅人」が詠んだ歌、万葉集「梅花の歌三十二首」序文の一部、
「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」
これが、新たに決まった元号「令和」の典拠とされています。天平2年(730年)の正月、梅花の宴で大宰府政庁の長官だった大伴旅人により詠まれた32首の歌につけられたこの序文は、
「初春の好き月にして、空気はよく風は爽やか、梅は鏡の前の美女がつける白粉のように開き、蘭は身を飾った衣に香を芳せたかのように薫る」と、おおよそに訳されます。
先端技術と伝統文化
福岡市と太宰府市は、今と昔の日本、それぞれの文化を補い合う関係にあります。
福岡市
福岡は昔から、大陸の文化を受け入れる窓口としての役割を果たしてきました。高度先端技術と古来伝統文化の共存は、世界を魅了し続ける日本ならではの特徴です。
国内から多くの産業を集める支店経済都市としての福岡市は、アジアの玄関口として新興経済地域の受け入れに、現在も余念がありません。
太宰府市
太宰府は、日本文化の礎を築いた、歴史を知るためにも訪れるべき梅と桜の美しい街です。国立博物館の九州別館である九州国立博物館も、太宰府にあります。太宰府天満宮の参道を散策した後は、市内を少し移動して、専門的な文献や展示物を目にすることもできるわけです。
日本の歴史上重要な位置を占める太宰府に、これからも注目しましょう。いつまでも色あせない、日本の美しい文化を、太宰府で見つけてください。