文化財認定の見事な磨崖仏

今回ご紹介する大分の「犬飼石仏」は、豊後大野市に存在する平安時代後期から鎌倉時代の磨崖仏です。
仏教の世界において厚く敬われる不動三尊の姿が半肉彫りで彫り出されたその見事さから、国指定史跡としても認定されている石仏様です。

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岩壁に刻まれた本物の石仏様!

犬飼石仏は約9万年前の阿蘇火砕流の溶結凝灰岩に彫られており、迫力ある岩壁と仏像の温和な風合いが特徴です。
中央に不動明王坐像を彫り、その左右に制多迦童子と矜羯羅童子を従えさせていて、坂道を上がると不動明王が穏やかな表情で参拝者を迎えます。

神聖な空気と落ち着いた時間が広がる

いくつもの五輪塔や経が並び、神聖な空気が満ちる犬飼石仏の世界。一方で仏様は丸い顔に加え、豊かな体躯であることから柔和な印象の不動明王に仕上がっており、凝灰岩の質感も加わって落ち着いた時間が保たれてもいます。
歌人の与謝野晶子がこの地を訪れ、詠んだ短歌の歌碑も存在。歴史上の人物にもその空間を印象付けたことがよく窺い知れます。

味わい深い趣を持つ仏教空間

周囲には仏像を守るための覆屋が架けられ、仏様を守るには最適の環境となっています。自然の緑溢れる立地や、季節ごとの蝉時雨や木漏れ日も含めて、大変味わい深い趣を持つ史跡です。
絶え間ない歴史の流れと、決して変わらない厳かさが作り出す、まさしく本物の仏教空間がこの場所にあります。

「犬飼石仏」基本情報

住所 大分県豊後大野市犬飼町田原渡無瀬
電話番号 0974-27-4215
ホームページ https://sato-no-tabi.jp/introduce/犬飼石仏/

交通アクセス

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交通アクセス|犬飼石仏
https://sato-no-tabi.jp/introduce/犬飼石仏/