フードダイバーシティ株式会社の山崎です。

本日は、「ベジタリアン大国 台湾」に関して、お届けします。

「え、台湾にベジタリアン?」そう思われた方も多いのではないでしょうか?
詳しくは、前回お送りしたメルマガをご覧頂ければと存じますが、
台湾には、非常に多くのベジタリアンがいます。
https://goo.gl/ttXSkq

その数なんと国民の14%。

2017年の年間訪日台湾人観光客は450万人ですので、
単純計算で60万人のマーケットがあるということになります。

また、訪日台湾人は85%がリピーターであるため、
近年訪日台湾ベジタリアンマーケットが注目を集めています。

手前味噌にはなりますが、弊社でも2017年9月より、
中国語で日本のベジタリアン情報を発信するメディアを始めてみた所、
半年で9000人のフォロワーが集まりました。(広告は一切なし)
https://www.facebook.com/JapanVegeReataurant/

「え?本当に?うちの地域には来てないよ?」

そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
それは一重に彼らが声を上げていないから
気づいていないだけなのかもしれません。
(下記、訪日台湾人ベジタリアン500名が回答)

現状、約80%の人が自国から食事を持って来ています。
これではニーズが顕在化してこなかったのも頷けます。

さて、前置きが長くなりましたが、
先週、台湾に市場調査に行って参りましたので、
今回はその模様をお届けしたいと思います。

進む台湾のベジタリアン対応

街中に所狭しに並ぶ“素食”と書かれた看板。
コンビニにも“素食”のマークが入った商品が沢山。

台湾では、中国語でベジタリアンの意味を持つ
“素食”という文字を頻繁に見かけます。

諸説ありますが、九州ほどの大きさしかない台湾に、
約6,000ものベジタリアンレストランがあるとも言われています。

それほどまでに台湾にはベジタリアン文化が浸透しています。

また、日本にも進出している「春水堂」も
ベジタリアンまぜそばを提供していました。
そもそもなぜ台湾にはベジタリアンが多いのか?

台湾のベジタリアンは大きく分けると下記の4つの背景を持った人がいます。

① 健康志向
② 動物愛護
③ 環境保護
④ 宗教
*それぞれ重なる部分もあります。

日本や欧米諸国ですと、①〜③の背景をお持ちの方が多い印象ですが、
台湾の場合は、④の宗教背景の方が多数を占めます。

諸説ありますが、それぞれの比率は下記が目安になります。

宗教       :70%
動物愛護、環境保護:15%
健康志向     :15%

ご覧の通り、マジョリティーを占める宗教ですが、
これはほとんどの場合、仏教を指しています。

仏教には、五戒と呼ばれる、信者が守るべきとされる5つの戒律があります。

1.不殺生戒…生き物を殺さない
2.不偸盗戒…他人のものを盗まない
3.不邪淫戒…不倫や浮気をしない
4.不妄語戒…嘘をつかない
5.不飲酒戒…お酒を飲まない

仏教徒にベジタリアンが多い背景には、
1の「不殺生戒…生き物を殺さない」という教えがあります。
また、飲酒も禁じられているため、お酒を飲まない方がほとんどです。

加えて、五葷と呼ばれる「臭いや成分がきつい野菜」
を食べない人がほとんどです。
これらは、陰性の気が強いのが特徴で、
五臓に負担をかけてしまうだけでなく、
精神にも影響を及ぼすため、食べない方が多いそうです。
*五葷:ねぎ、にんにく、にら、らっきょう、あさつき

ちなみにですが、冒頭に触れた「台湾素食」は、
こうした宗教を背景に持つ方を指す場合が多いです。
ですから、普段耳にするベジタリアン、ヴィーガンとは、
別物で整理する必要があります。

下記、図にしてみましたので、ご参照ください。

台湾ベジタリアンの場合は、大きく分けてこの5種類に分けられます。

それぞれの定義も台湾政府が法律で定義し、
お店や商品もその定義に沿って使い分けているようです。

無類の日本好き

「台湾には親日家が多い」という話を
どこかで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

今回の市場調査でも、台湾の親日ぶりを感じる場面が沢山ありました。

当たり前のように放映される日本のアニメやドラマ。
それを日本語で理解できるようになりたいという人のための日本語塾。
旅行雑誌コーナーの半分以上を埋め尽くす日本の旅行関連誌。

 

また、日本が好きな台湾ベジタリアンの方との交流会を開催したのですが、
過去に10回以上日本に行ったことがあるという強者もいました。

ちなみに、交流会で「日本で食べてみたいベジタリアン料理は何ですか?」
と問いかけてみたところ、下記のような回答が返ってきました。

・ 天ぷら
・ 寿司
・ お好み焼き
・ 串焼き
・ ビーガンステーキ
・ 茶碗蒸し など

台湾では、キノコやこんにゃくを使った
「モドキ商品」が沢山売られていました。
(下記はベジベーコンです)

食品メーカー様やレストランの経営者の方には、
是非とも参考にして頂けますと幸いです。

進む台湾の多様性

最後に、台湾の多様性について、触れて終わろうと思います。

台湾は、日本以上に高齢化が進む地域ということで、
インドネシア人の介護士さんの受け入れに積極的です。

3日の滞在だったのですが、
インドネシア人ムスリマが台湾人の高齢者を介護する絵を頻繁に見かけました。
台湾人の間でもよくある光景として浸透し始めているそうです。

多様化が進んでいるのは、食事面にも現れていました。

特にベジタリアンを謳っていないレストランでベジタリアン料理を注文しても、
「五葷は食べますか?」
「ヴィーガンの方ですか?」
といった質問が自然と出てきますし、
仮にベジタリアンメニューがなくても
「近くの****ならベジタリアンメニュー扱っているよ」
という会話も普通に飛び交っていました。

宗教や価値観が多様化するに連れて広がる食の多様性。

日本からほど近い台湾はものすごいスピードで多様化が進んでいました。

日本が台湾から学べることも多そうです。

http://www.halalmedia.jp/ja/request-for-seminar-and-lecture/

長文をご覧いただき、誠にありがとうございました。
また、こういう情報が知りたい、こういうデータがほしいというご要望を是非頂きたく思います。

是非本メールをご活用いただき、皆様のムスリム対応においてお役立ちできれば幸いです。

引き続きフードダイバーシティ株式会社をご愛顧頂けます様、何卒宜しくお願い致します。