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厳格なコーシャのルールに本家たん熊本店が挑戦
京都のミシュラン取得レストラン「本家たん熊本店」では、ユダヤ教で定められている食事のルール「コーシャ」に対応した京料理を提供しています。
コーシャフードとは、イスラム教徒のハラールフードのように、ユダヤ教徒が食べてもよいとされる「清浄な食品」のこと。ユダヤ教の聖典には食べてもよい食品、食べてはいけない食品が記されており、敬虔なユダヤ教徒は、3000年前の昔からその規律を厳格に守って生活しています。(コーシャジャパンより引用)
今回、その料理工程について、フードダイバーシティ株式会社は取材を行いました。
コーシャ対応の工程とチェックポイント
■コーシャにおいて食べてはいけないもの
・豚肉およびその加工品
・鱗やヒレがない魚(エビ、カニ、貝など)
・肉と乳製品を同時に摂取すること(例えばチーズバーガーなど)
・適切に屠殺されていない動物の肉
・虫や虫の卵などが付いている、もしくは入っている果物や野菜
・血液(肉の血液を完全に排除する必要がある)
1、コーシャ専用キッチンの鍵開け
まず、調理はコーシャ専用キッチンの鍵を開けるところから始まります。本家たん熊本店には別棟にコーシャ専用キッチンがあり、「ユダヤ教の先生」を意味するラビがその扉を開けます。なんと、コーシャ専用キッチンの鍵はラビが所持しており、本家たん熊本店は鍵を管理することができないとのことです。
鍵を開けた後は、改めて専用の調理器具、皿、食材、調味料を改めてチェックします。
2、野菜、海藻、果物などに虫などがついていないかを徹底チェック
ユダヤ教では虫などを食べることが禁じられてるため、野菜や果物に虫やその卵などが混入していないかラビが入念にチェックする必要があります。
3、魚に鱗があるかチェック
ユダヤ教では鱗とヒレの両方を持つ魚のみが清潔とされ、食用に適しているとみなされます。これから調理を行う魚にラビが鱗があるかをチェックする必要があります。
4、ラビが着火作業を行う
コーシャでは、「ビシュール・イシャエル(bishul Yisrael)」という規則があり、ユダヤ教徒が調理に関与する必要があります。この規則の一部として、ラビまたはユダヤ教徒が調理を行うための火をつける必要があります。
5、調理工程は全てラビがチェック
調理や盛り付けなどの作業も全てラビが同席のもと行う必要があります。
6、料理が完成、お客様への説明なども基本ラビが行う
料理が完成した後、お客様に提供する際も基本ラビが同席し、料理の詳細、チェックした項目、使用している食材・調味料の説明を行います。
また、ワインについてはユダヤ教においてとても神聖な飲み物とされているため、栓を開けたり、注いだりするのはラビが行う必要があります。
本家たん熊本店・コーシャ会席コースの予約方法
・予約はこちらから
・最小予約人数:10名様
・予約:7日前までに要予約
・ユダヤ教の安息日にあたる金曜日と土曜日は受付できません。
・ユダヤ教の祝日はお受けできない場合がございます。
・コーシャの料理を提供する際、準備日と当日に聖職者(ラビ)の監督が必要になります。
1予約につき、33,000円(1日当たり)×2=66,000円(税込)の聖職者への監督費用が別途掛かります。
店名 | 本家たん熊本店 |
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住所 | 〒600-8014 京都府京都市下京区和泉屋町168 |
電話番号 | 050-3628-1645 |
営業時間 | 17:00〜22:00(ラストオーダー19:30) 定休日:毎週日曜、第2・第4月曜日、12月25日~翌年1月6日 ※休業日が変更となることがございますので、詳しくは公式ウェブサイトより |
ウェブサイト | https://tankuma.jp/ |
予約 | https://www.tablecheck.com/ja/shops/tankuma/reserve |