沖縄県の飲食店・宿泊施設向けセミナー
2023年11月8日(水)、沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課が主催で「基礎編と実践編を一日で学ぶ!沖縄が「食」で世界とつながるセミナー」がオール電化体験施設カエルぴあ なはにて開催され、沖縄県の飲食店、宿泊施設関係者が30名参加しました。
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プログラム
「沖縄の「食」は世界とつながる!ヴィーガン、ハラール等の多様な食文化をゼロから学ぶ基礎セミナー」(60分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩
「ヴィーガン沖縄料理を食べて学ぶ超実践セミナー ~明日からできる方法から世界一のスキルまで~」(80分)
講師:株式会社Funfair フードスペシャリスト・菜道チーフシェフ 楠本 勝三 氏
質疑応答(10分)
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当日の様子
沖縄で求められるフードダイバーシティ対応とは
弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場や、ルールの全体感、ベジタリアンをベースに考えること、旅行者のニーズ、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、さらに違いよりも共通点を見て考える必要性が語られました。
またヴィーガンやハラールなどの分野は「難しそう」と思われがちな分野で、それぞれの専用メニューを作るとオペレーションも含めて大変になりますが、共通点を整理して「みんなが食べられるもの」を一般メニュー化しておくことで、調理現場のストレスが大幅に削減されることが説明されました。
とくに沖縄は海外からの観光客が多いだけでなく、沖縄在住者も多様化が進んでいること、さらに修学旅行も多いことから、「イレギュラー案件は個別に対応する」ことが既に限界を迎えている旨が、強く説明されました。
最後に本分野を取り組むにあたっては「知識の壁」「行動の壁」「技術の壁」「習慣の壁」があるので、それぞれどのように解決していくべきかのアドバイスが行われました。
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共通点を見る考え方
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ペペロンチーノはベーコンをキノコに変更するだけで多くが食べられるようになる
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ヴィーガンは多くの方に提供できるメニュー
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フードダイバーシティ対応のフェーズ
続いて、世界一のヴィーガンレストランの評価を持つ東京自由が丘「菜道」の楠本シェフから5品の試食が提供されました。提供メニューは以下の通りで、全てのメニューにおいてヴィーガン、オリエンタル(素食)、ハラールが対応されています。
・タコライス
・やきそば(菜道×オタフクソースの焼きそばソースを使用)
・カレー
・ちんすこう
・紅芋タルト
試食の提供後、楠本シェフからそれぞれのメニューにおいて、考え方、使用した原材料や調味料、味を出すための工夫点、売り方など詳細の解説が行われていきました。
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試食として提供されたメニュー
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料理の解説を行う楠本シェフ
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提供した試食メニュー
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道の駅や現地スーパーで調達した沖縄県食材
参加者からは「コロナが明けてから明らかにベジタリアンニーズが増えましたが、ベジタリアンでない方にも普通に選んでいただけるメニューを考案したい。」「ちんすこうにラードを使っていることで、世界市場の多くが取れていないことが分かりました。逆に伸び代を大きく感じます。」「これまで聞いたハラールやヴィーガンセミナーとは全く異なり、事業者目線に寄り添った内容でした。やってみようと強く思える内容だった。」などの声が上がり、熱気を帯びたままセミナーは終了しました。
今後も沖縄県文化観光スポーツ部観光振興課としては、食の多様化に関する事業を推進していく予定とのことです。