「ヴィーガン×和食」の特別講義
1975年に設立されたInstitute of Culinary Education (ICE)は、USA TODAYがアメリカで一番優れた料理学校と評価し、世界で最大かつ最も多様な料理学校の1つです。現在はニューヨークとロサンゼルスに校舎があり、これまで16,000人以上の卒業生を輩出し、多くのレストランを成功に導いています。
2023年1月10日、JAPAN HOUSE Los AngelesとJETRO Los Angelesの協力を得て、東京自由が丘のヴィーガンレストラン菜道の楠本シェフがICEの生徒に向けて特別授業を行いました。
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当日の様子
特別授業で披露したのは菜道の人気メニューである「うなぎ」と「プリン」となり、それぞれの作り方と味における考え方について解説しながらデモンストレーションを行い、最後に完成品の試食が生徒に振る舞われました。特に楠本シェフからは「精進料理の基本技術」に味を出すための多くの秘訣があること、そして「和食の見立て」の考え方についての解説が重点的に行われ、多くの生徒がメモを走らせました。
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デモンストレーションを行う楠本氏
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楠本シェフの話にメモをする生徒
終了後、生徒からは下記のような積極的な質問が飛び交いました。
・和食のヴィーガンはどれくらいの価格で売れるのか
・UMAMIはたくさん重ねても問題ないのか
・素材の味をそのまま提供するべきか、いろいろ手間を加えてアレンジすべきか、お客様はどっちを求めているか
・ヴィーガンで味を上げていくのにあたって、参考にすべき文献はあるか
・楠本シェフがロサンゼルスでおいしいと思ったヴィーガンレストランはどこか
最後に楠本氏から「(普段の授業でも学んでいると思いますが)この分野は世界的にとても可能性があり、今後需要が増えていくことは間違いないので、しっかりと研究を重ねることで、シェフとしてスキルの差別化ができる」という言葉が送られ、1時間の特別授業は終了となりました。
尚、参加した生徒からは「和食のヴィーガンは未知な部分が多かったけど、まずは精進料理のスキルを学んでみようと思った」「うなぎはアメリカでもとても人気なので、自分でも作れるように試行錯誤してみたい」という声が多く上がり、ICEとしても和食におけるヴィーガン・プラントベース分野について動向をしっかりと追っていくとのこと。
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告知ポスター
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試食を行う生徒
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校舎の前