押さえておきたいポイントは3点

日本への旅行、及び日本での生活において共に避けられないのは「食」であり、また楽しみになるのも「食」です。「訪日外国人の消費動向 (2018年・観光庁)」においても、日本での楽しみは「日本食を食べること」がトップの70.5%となり、日本食は海外から多くの期待が寄せられていることが分かります。2019年には訪日客131万人となったタイでは、昨今日本食レストランが次々と開店するなど、日本への注目が非常に高まっています。今回、「タイの『食』に関する海外調査(食生活・外食実態編)」が市場調査・マーケティングリサーチ会社である株式会社アスマークによって行われました。今回、当社フードダイバーシティ株式会社がデータを読み解き、重要なポイント3点をまとめました。

①約6割が何らかの食のルールを持っている

複数回答可のアンケートですが「あてはまるものがない」を選ぶ人は他とは重複がないと想定すると、58.8%が何かしらの食のルールを持っていると言うことになります。逆にタイ人観光客を呼び込むときに、食の多様性対応をしていないと、大きく売り上げを取りこぼすと言うことにもあります。

②ベジタリアン・ヴィーガン等は世帯年収が高い、且つ、子あり世帯で関心が高まっている

ベジタリアン、ヴィーガン、ケトジェニック、ハラールについては、世帯年収70,000バーツ以上が最も高い関心度となりました。また、ベジタリアン、ヴィーガン、ローカーボ、ケトジェニックについては子あり世帯で最も高い関心度となりました。つまり、富裕層・ファミリー層を取るためには特に食の多様性対応が求められると言うことになります。

③イスラム教徒は人口5%ですが、ハラールフードは高い関心がある

タイでは少数派となるイスラム教徒は外務省のデータで5%です。しかしハラールフードへの関心は全体の68.2%となり、宗教的にハラールフードを求めるイスラム教徒の割合を大きく超えて、ハラールフードが求められていることが分かります。タイでは食品工場の多くがハラール対応食品を作っており、その厳格さを学ぶ人たちも多く、それらが宗教を超えて身近になっていることが推測できます。

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