ありとあらゆる分野で活躍した人間・平賀源内を知る

今回は香川の「平賀源内記念館」をご紹介します。香川・さぬき市出身で、江戸時代に本草学・地質学といった学問の世界から稀代の発明家としてまで、ありとあらゆる分野で活躍した源内。その実に多方面な功績に触れられるのが、この記念館です。
「平賀源内」という名前自体は歴史上の人物として知る方も多いところでしょう。しかしその活躍の全貌というのは、なかなか日常で知ることができないもの。源内が生き、体現した世界を、この記念館で驚きとともに覗いてみましょう。

※新型コロナウイルス感染拡大防止対策に関する各施設のガイドラインや、営業時間等の変更がなされているところもありますので、ご注意ください。

膨大で自由な源内の足跡を追う、充実度100%の展示

日本で初めて電気を発生させた発電装置「ゑれきてる」の発明などをはじめ多くの分野を探究し、日本のレオナルド・ダ・ヴィンチとも称される源内。彼の足跡をくまなく追うように、記念館の展示は「志度・高松」「長崎」「伊豆・秩父・秋田」「江戸」と四つの地域に分けられています。
まず「志度・高松」で印象的なのは、顔の色が変わるからくり掛軸「おみき天神」。源内が11歳の時に作り上げたというこの発明品、どんなからくりなのかを体験できるようになっています。
続く「長崎」のコーナーではドドネウス著「コロイドボック」等、源内が本草学の参考にと入手した洋書の内容が展示されています。

世紀の代表作「ゑれきてる」にぜひ注目!

江戸中期の画家に影響を与えたという源内の手による油彩画が展示された「伊豆・秩父・秋田」のエリアを越えると、「江戸」のエリアでは前述した世紀の代表作「ゑれきてる」に関する特集が始まります。日本最初の摩擦静電気発生装置と称されるこのゑれきてるこそ源内ワールドの真髄。当館の「体験コーナー」では国の重要文化財に指定された東京ゑれきてる、さぬき市志度の平賀家に伝わる香川のゑれきてるの二つが展示されています。科学的な仕組みに触れながら実際に実験できるので、お子様方にとっても大いに興味を与えてくれることでしょう。

薬草園も源内の真骨頂。この記念館、まさしく知恵の宝庫

「源内玉手箱」のコーナーでは源内と杉田玄白、源内と大田南畝など多くの有名人と源内の関係性にまつわる展示が多数。彼の人脈、多種多様な交流の全貌を知ることができます。
さらに徒歩15分圏内にある「平賀源内旧邸」も要チェックで、ここは記念館本館と共通のチケットで立ち寄ることができます。この旧邸では「平賀源内先生ゆかりの薬草園」ということで、旧邸裏に100以上の種類の薬草が育てられています。実際に薬草(どくだみ・エビス草・ジュズダマ・アロエ)を用いた「源内健康茶」の販売・試飲サービスが行われているというのも面白いポイント。
様々な角度から源内の人生と発明の素晴らしさを知り尽くせる、ひいては源内という人物を通して世界中の文化や学問を知るきっかけになるこの記念館こそ、あらゆる知恵の宝庫。一週間前に予約をすれば館内案内も受けることができます。香川を訪れた際には、ぜひお立ち寄りください。

「平賀源内記念館」基本情報

住所 香川県さぬき市志度587-1
電話番号 087-894-1684
入場料 一般 500円
大学・高校生 400円
小・中学生 250円
営業時間 9:00~17:00
休館日 月曜・年末年始
ホームページ https://hiragagennai.com/index.html

交通アクセス

※以下のリンクをご参照ください

交通アクセス|平賀源内記念館
https://hiragagennai.com/access/index.html