深刻な人手不足対策について

こんにちは。食の多様化対応を支援しておりますフードダイバーシティ株式会社の守護です。

いよいよコロナが明けて本格的に復活したインバウンド。多くの飲食店が活況となるなか、同時にこのような声も聞こえてきます。

「人手が足りません」

私からは「人手不足であればこそ、ヴィーガン対応をしっかりとやっていきましょう」とお伝えします。本日はその理由を解説いたします。

ヴィーガン対応と人手不足の関係とは?

多くの飲食店が「人手不足でヴィーガン対応ができない」と仰ります。しかし、私はヴィーガン対応したことで、人手不足にいい影響を与えた事例をたくさん見ています。

なぜ、人手不足にいい影響を与えるのか。結論から申しますと「ホールスタッフの足が止まりにくくなるから」に他なりません。

ヴィーガン対応メニューがあれば、図の質問はほぼ全て解決できます

理由として、ヴィーガンに対応したメニューはありとあらゆるニーズのお客様に対応ができるメニューなので、グランドメニュー内にしっかりとヴィーガン表記をしておくことで、ホールスタッフがお客様から色々聞かれて足が止まる機会を圧倒的に減らすことができます。
※もちろんヴィーガン対応メニューが要予約であったり、「言われたら出来る」というメニューだと意味はありません

具体的には、ヴィーガンに対応したメニューは下記の方々に対応ができます。
・様々なアレルギー
・様々な宗教・主義・信条
・サスティナブルな選択肢を選ぶ人
・健康志向の人

もちろん、それ以外にも食のルールは多くありますが、日本人のお客様も含めて主要なところはほとんどがカバーできてしまいます。そしてその情報をホールスタッフとも共有しておくことで、忙しい時に調理場と色々と調整する必要もなくなります。

人手不足の中で海外からの旅行客が増えて、お客様から色々と聞かれてホールスタッフの足が止まると、お店は回らなくなってしまいます。もちろん旅行者も悪気があって聞いてるわけではなく、自分の食べるものが不安で仕方なく聞くわけです。ホールスタッフの足が止まらないだけでも、人手不足にはいい影響は出ますので、色々聞かれないための仕組みとして「ヴィーガン対応メニューの導入」は検討してみては如何でしょうか。

下記のように簡単に対応できるメニューや、今日からできることなども多くあります。

ペペロンチーノはベーコンをキノコに変更するだけで多くが食べられるようになる

著者

守護 彰浩(しゅご あきひろ)
フードダイバーシティ株式会社 代表取締役
流通経済大学非常勤講師

1983年石川県生まれ。千葉大学卒業。2006年に世界一周を経験後、2007年楽天株式会社に入社し、食品分野を中心に様々な新規事業の立ち上げに関わる。2014年、多様な食文化に対応するレストラン情報を発信する「HALAL MEDIA JAPAN」を立ち上げ、フードダイバーシティ株式会社を創業。ハラールにおける国内最大級のトレードショー「HALAL EXPO JAPAN」を4年連続で開催し、国内外の事業者、及びムスリムを2万人以上動員。さらに2017年からはハラールだけでなく、ベジタリアン、ヴィーガン、コーシャ、グルテンフリー、アレルギーなどに事業領域を広げ、全国自治体・行政と連携しながら普及のための講演活動、及び集客のための情報発信を行う。2020年には総理大臣官邸で開催された観光戦略実行推進会議にて、菅総理大臣に食分野における政策を直接提言した。著書に「開国のイノベーション」(株式会社スリースパイス)。

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