皆さん、こんにちは。
Fooddiversity.todayにて、在日ムスリムの食事についての記事を書かせて頂いている、白澤と申します。
はじめに、簡単に自己紹介をさせていただきます。私は、富山県の小中高に通い、現在は大学3年生です。パキスタン人の父と日本人の母を持つミックスで、父は日本語を話せるため、家では日本語を使っています。私は、幼少期に3年間ほどパキスタンに住んでいたことがあり、上手ではないですがウルドゥー語も話せます。
富山県の射水市という場所は、イミズスタンのあだ名がつくほどパキスタン人が多く、彼らが経営するカレー屋さんもたくさんあります。日本人のお客さんもたくさんいるので、スパイスの効いたカレーが好きな方は、遊びに来てみると面白いかもしれません。趣味は、韓国ドラマと中華ドラマ(特に時代劇)を見ることと、食べることです。スイーツが大好きなので、カフェ巡りもよくします。
少し長くなりましたが、自己紹介はこのくらいにして、本題に入っていきたいと思います。
本記事の趣旨は、在日ムスリムの食事についてよく分からない、カレーや中東料理ばかり食べているイメージを持つ方々に、在日ムスリムの食事情を知ってほしい、というところにあります。
そこで、以下では、ムスリムが何を食べられないのかを簡単に説明したうえで、私自身の普段の食事を中心に紹介していきたいと思います。
1.ハラールとハラーム
ムスリムには、食べることができる「ハラール」と、食べることが禁止されている「ハラーム」があります。基本的に、ハラームの食品以外はすべてハラールとなります。そのため、食べられる食品の方が圧倒的に多いです。
ただ、ハラールとハラームの区別は人それぞれであるため、一概にこれが正しいとは言えません。このことを念頭に置いて、読んでいただけると嬉しいです。
一般的にハラームな食品
・豚
・ハラールマークのついていないお肉
・アルコール
豚とアルコールは、ハラームな食品としてよく知られています。
鶏肉や牛肉は、ハラールマークが付いていれば食べることができます。イスラム教徒が屠畜したお肉にハラールマークは付けることができ、ムスリムはこれによって食べられるお肉を見つけています。
皆さんがよく行かれるようなスーパーなどではあまり売られていないので、ハラールマークの付いたお肉なんて見たことない、と思われる方もいるでしょう。こうしたお肉は、各地にあるハラールフードのお店や、業務スーパー、通販サイトから買っています。最近は、ハラール専門の通販サイトも増えてきて、様々な産地や部位から選ぶことができます。
去年の夏、大学の友人とBBQをしたときは、BBQ用にカットと味付けがされたカルビやロース、タン、ホルモンなどを取り寄せました。日本人の友人からも好評だったので、味もおいしいのだと思います。このように、ハラールのお肉を入手することは、困難なことではありません。
よく利用する通販サイト
・サイードショップ https://halal-food.jp/
・あじなとり https://shop.ajinatori-halal.jp/
業務スーパーでよく買うハラール肉
https://www.gyomusuper.jp/product/detail.php?go_id=550
BBQ用のお肉を買ったお店
https://yakinikupanga.stores.jp/
また、商品を買うときに気を付けているのは、豚由来の原料や食品添加物です。ゼラチン、動物性油脂、ラードなどが代表的なもので、グリセリンやショートニング、乳化剤に含まれていることもあります。ただ、パッケージ裏に原材料が記載されているので、そこからハラールかどうかを判断することができます。
後編に続く