愛媛を代表する文化財「砥部焼」の全てがここにある!

愛媛を代表する無形文化財、砥部焼(とべやき)。この砥部焼について最高に深く学べる場所が、伊予郡砥部町に存在する「砥部焼伝統産業会館」です。ここには砥部焼の歴史的資料や貴重な焼き物の数々、優れた現代作品といったアーカイブが勢揃いし、砥部焼とは一体どのようなものか、そしてどう発展しているのか、その奥深い世界に触れることができます。焼き物という日本ならではの文化の魅力が大いに伝わってくるこの会館について、今回はご紹介していきましょう。

※新型コロナウイルス感染拡大防止対策に関する各施設のガイドラインや、営業時間等の変更がなされているところもありますので、ご注意ください。

これが砥部焼の壮大さ。巨大シンボル作品が驚きを放つ

この会館でまず目を惹くのが、いくつかのシンボル作品です。白潟八洲彦氏が成形し、初代中元竹山氏が染付を行った「ジャンボ壺」は直径227センチメートルにも及び、入ってすぐの場所に飾られているその巨大さに強いインパクトを感じます。
もう一つのシンボル作品が「生命の碧い星」。ろくろ作りとしては高さ160センチメートル、直径105センチメートルと日本最大の規模を持つこの地球儀も、鮮やかで壮大なフォルムが実に印象的。砥部焼という文化が誇るスケールの大きさを見つめるような展示となっています。

愛媛の探究心の結実。それが砥部焼というスタイル

そこから展示室へ向かうと、古い時代から現代までの砥部焼作品が並んでいます。約80軒の窯元の作品が揃っており、展示の充実度は安定した素晴らしさ。どのようにして砥部焼という焼き物のスタイルが完成したのかが分かりやすく掴める内容で、焼き物や工芸品に興味のある方には特に大きく惹き付けられる内容でしょう。もちろん、焼き物というものをよく知らない方にもその奥深さはアピールします。時代によって変わっていく砥部焼の在り方は、ひとつの探究心が生んだ世界としてとても興味深いものですよ。
2階には砥部焼の販売コーナーも存在しており、気に入った砥部焼を実際に手にすることが可能。焼き物という文化を、より身近に感じられるようなひと時です。

砥部焼の果てなき美しさに感じ入ってしまうひと時

館外にも印象的な展示がいくつか存在します。日本庭園のアイテムのひとつである水琴窟の展示は、洞窟内に水滴を落としてその反響音を楽しむという趣深いもの。その古めかしさにそこはかとない存在感を覚えます。大森研一監督による映画「未来へのかたち」にまつわる巨大な聖火台も。この映画は砥部焼で巨大な五輪聖火台を作る家族の物語。実際に映画で使われたものが展示されていて、これも一際目立ちます。
砥部焼の世界のディープさ、そしてその美しさへの探究心に感じ入ってしまうようなこの砥部焼伝統産業会館。砥部焼にまつわる様々なイベントも随時行われています。愛媛の輝かしい文化的スポットのひとつとして、是非ともチェックしてみてはいかがでしょう。

「砥部焼伝統産業会館」基本情報

住所 愛媛県伊予郡砥部町大南335番地
電話番号 089-962-6600
入場料 65歳以上 200円
大人 300円
高校生・大学生 200円
小学生・中学生 100円
営業時間 9時から17時
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、12月29日から翌年1月1日
ホームページ https://www.town.tobe.ehime.jp/site/tobeyakidentosangyokaikan/densan.html

交通アクセス

※以下のリンクをご参照ください

交通アクセス|砥部焼伝統産業会館