日本古来の歴史や文化を知りたい方にお薦め

今回は鳥取の日本史にまつわるスポット「因幡万葉歴史館」を紹介します。奈良時代の歌人である大伴家持氏が、あの「万葉集」を作り上げたと伝えられる鳥取は国府町に設立されているこの歴史館。ここには万葉文化の歩みやその実像、いわゆる「万葉びと」についての展示、かつて鳥取に栄えた因幡の歴史にまつわる資料、ひいてはコンセプチュアルな屋外施設も併設され、日本の歴史や古来の文化、鳥取の街に関心を持つ方にお薦めの歴史館となっています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止対策に関する各施設のガイドラインや、営業時間等の変更がなされているところもありますので、ご注意ください。

「時の塔」で鳥取の風景を一望してみよう

この歴史館を訪れるとまず目を惹くのは、象徴性を感じさせる巨大なタワーの存在。これは「時の塔」と名付けられている歴史館のシンボルタワーで、屋上にある高さ約30メートルの展望台に登ると面影山、今木山、甑山といった鳥取の山々、自然に満ち溢れる国府平野が広がる様子を一望できます。鳥取の街の様子を掴むには絶好の場所として申し分ありません。タワーに登るには料金も不要なので、御気軽に街の風景を楽しむことができます。

 

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立派な庭園も見どころ。常設展ももちろん充実

「万葉と神話の庭」という回遊式庭園も、歴史館の大きな見どころです。万葉集の中で歌われた約40種類の植物が集まっているこの庭園は、実に立派な花と草木の存在感、池の静やかさが印象的。心に落ち着きを与えてくれるような隠れ家的スポットとなっています。
そして屋内へと進んでいくと、非常に充実した常設展の数々が待っています。「大伴家持ホール」は万葉歌人として万葉文化を見事形成した家持氏の生涯、その人物像を伝えるコーナー。再現映像などの展示を通し、万葉文化における中心人物の姿を理解できます。同じく人物にまつわる展示の「伊福吉部徳足比売ホール」は釆女として天皇に仕えた因幡の豪族の娘である徳足比売がテーマ。古代の火葬についての展示なども含め興味深い内容です。
万葉文化が栄えた当時の服飾や古代の染織、和食の原点とも称される食文化の様子を紹介する企画展示室は一際華やかな展示が多く、いわゆる「万葉びと」の生活スタイルや美意識の在り方をじっくり知ることができます。

 

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古代文化を深く知るひと時。さらには衣装の試着体験も

因幡の古代についての展示室は、常設展の中でも目玉のエリアとなっています。国府町に残る梶山古墳や岡益石堂などの遺跡をなんと原寸大の模型として再現しており、因幡国というものが機能していた往時の感覚が実にリアルに伝わってきます。
因幡の民俗芸能についての展示が並ぶ民俗展示室では、因幡地方近辺でしか見られないという珍しい『麒麟獅子舞』の紹介や、随時行われる企画展示が充実しており、見逃せないところです。
このように見どころ満載の歴史観では、さらに万葉衣装の試着体験も行っています。往時の華やかな衣装を着用してこれらの展示を見ると、万葉の世界へと潜り込んでいくような感覚が味わえます。悠久の日本史を体感できるこの歴史館、鳥取を訪れた際には是非とも要チェックです。

「因幡万葉歴史館」基本情報

住所 鳥取県鳥取市国府町町屋726
電話番号 0857-26-1780
入場料 常設展観覧料: 小・中・高校生 無料
一般 個人300円
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は開館・翌日休館)、祝日の翌日
年末年始(12/29~1/3)
ホームページ https://www.tbz.or.jp/inaba-manyou/

交通アクセス

※以下のリンクをご参照ください

交通アクセス|因幡万葉歴史館
https://www.tbz.or.jp/inaba-manyou/guide/access/