アフターコロナに備える大分県の飲食店様、宿泊施設様向けセミナー

2021年12月6日にJETRO大分が主催で「食の多様性対応をゼロから学ぶ」セミナー and 試食会と題したセミナーがコンパルホールで開催され、大分県の飲食店、宿泊施設関係者が約50名参加しました。
※本セミナーは新型コロナウイルス感染症対策を厳重に行って開催されています
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プログラム

15:05~16:05
「食の多様性対応が広げるインバウンドの可能性」
講師:フードダイバーシティ株式会社 代表取締役 守護 彰浩 氏

16:15~16:30
「できることからワンテーブル対応」
講師:ひふみよ株式会社 代表取締役 白澤 繁樹 氏

16:30~16:45
「多様性対応の基礎:ヴィーガンとアルコールフリー」
講師:ひふみよ株式会社/ちゃぶや伽哩堂SV兼6labs.工場長 塚脇 新伍 氏

16:45~17:45
「海外販路にむけ取り組む加工食品の多様性対応」
講師:フードダイバーシティ株式会社 共同創業者 横山 真也 氏

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会場の様子

「食の多様性対応が広げるインバウンドの可能性」

まず弊社代表守護から基調講演として世界のフードダイバーシティ市場や、ルールの全体感、ベジタリアンをベースに考える、旅行者のニーズことなどについて、具体的な事例や上記図を基に説明されました。さらにヴィーガンに対応すると、アレルギーなども含めた様々な食のルールを持った方に食事が提供できる旨や、違いよりも共通点を見て考える必要性なども語られました。

さらにアフターコロナで変わる食のニーズについても、若い層から肉を避ける動きなどが出てくることが予想され、肉以外のオプションをしっかりと用意する重要性について、具体的な事例を踏まえながら説明がされました。

「できることからワンテーブル対応」

ひふみよ株式会社の白澤氏からは、鹿児島でスパイスカレー屋「ちゃぶや咖喱堂」を開業した経緯や、世界中に流通するサムライラーメンを開発した話などを中心に、飲食店としての差別化のポイント、単価の上げ方、世界中の方々が一つのテーブルを囲む「ワンテーブル」のコンセプトについて説明がされました。

特にちゃぶや咖喱堂ではコロナ禍でインバウンドが止まっているにも関わらず、お肉を使ったメニューよりもヴィーガンメニューの売り上げが高くなったことも説明され、日本人の意識の変化についても説明がされました。

「多様性対応の基礎:ヴィーガンとアルコールフリー」

続いて、ひふみよ株式会社のシェフ/工場長の塚脇氏からは、「ヴィーガン➖アルコールフリー」の考え方と、具体的なオペレーション面、注意すべき食材・調味料、具体的なお客様のニーズの話がされ、今回の試食についての説明致しました。

【試食として提供された料理は以下の通り】
・日田やきそば(V)
・とり天(H)
・とり天(V)
・とりめし(H)
・とりめし(V)
・鶏汁(H)
・地獄蒸し野菜のスパイスカレー(V)

提供されたメニュー

提供されたメニュー・それぞれの対応表

大分県の誇る冠地鶏(ハラール ※別府モスク認証)

地獄蒸し工房にて、野菜を調理する塚脇氏

「海外販路にむけ取り組む加工食品の多様性対応」

最後に、弊社横山からは日本の生産者の可能性、外国人から見る日本の商品の見え方、求められているもの、売れるための工夫などマーケティングに関する説明が行われました。またハラール等の「認証制度」についても言及し、輸出のルールと日本国内のルールは異なるので、然るべき情報を事前にJETROへ相談することのアドバイスを行いました。

参加者からは「野菜だけでもしっかりと味が出せることがわかった」「ハラール冠地鶏など含めて地域には有効な資源があることがわかった」という声が上がり、また終了後は質問も多く飛び交い、熱気を帯びたまま3時間半のセミナーは終了しました。尚、今後も大分県としてはインバウンド・輸出両側面で食の多様化事業を注力して推進していくとのことです。