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飲食店様、宿泊施設様向けセミナー
2023年1月23日(月)に国土交通省観光庁が主催で「多様な食習慣等を有するインバウンドの受入対応促進セミナー」と題したセミナーがAP大阪淀屋橋にて開催され、全国の飲食店、宿泊施設関係者が会場とオンラインで200名以上参加致しました。
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プログラム
基調講演「ベジタリアン・ヴィーガン及びムスリムの受入環境整備について」(40分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩 氏
トークセッション「じつは簡単な工夫で出来る!むずかしくない食の多様性対応」(60分)
株式会社ジャーマン・インターナショナル 代表取締役社長 ルース・マリー・ジャーマン氏
専門家・当事者(ヴィーガン):株式会社ジャーマン・インターナショナル キアラ・テルスオロ氏
専門家・当事者(ハラール):フードダイバーシティ株式会社 ナザヤ・ズライカ氏
公益財団法人 大阪観光局 井出 直人 氏
JASの取組事例紹介「ベジタリアン・ヴィーガンJAS」について(10分)
農林水産省 安井 義徳 氏
地域の取組事例紹介「食の多様性推進ラウンドテーブル」について(10分)
関西経済連合会 中西 康真 氏 株式会社YRKand 前野 恵 氏
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ベジタリアン・ヴィーガン及びムスリムの受入環境整備について
弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場環境や、ルールの全体感、旅行者のニーズ、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、効率的なオペレーション構築などが語られました。
またヴィーガンやハラールなどの分野は「難しそう」と思われがちな分野ではありますが、下記図のような共通点を理解して「みんなが食べられるもの」を一般メニュー化しておくと、さらにセールス、ホール、キッチン、経営者など全員のストレスが大幅に削減されることが説明されました。
さらにアフターコロナの新トレンドとして、近年で環境への意識が大きく変わったことなどにも触れ、2025年に大阪万博を控える大阪において、そのあたりをしっかりと理解して準備を進めていく必要性について説明がされました。
じつは簡単な工夫で出来る!むずかしくない食の多様性対応
続いて「じつは簡単な工夫で出来る!むずかしくない食の多様性対応」をテーマに、ルース氏がモデレーターとしてトークセッションが行われ、当事者からの生の声が届けれられました。
キアラ氏(ヴィーガン専門家)からは「せっかくなので全国にいったらご当地料理を食べたい。大阪名物のお好み焼きなども少しの工夫でベジタリアン・ヴィーガン対応が可能で、実際にそれで成果を出しているお店も増えている。また日本には豆腐や厚揚げなど、タンパク質をしっかりと摂ることができる伝統食材がたくさんあるので、そういったものを是非とも使ってほしい。」
また弊社ナザヤ(ハラール専門家)からは「日本でハラールと伝えるとインドカレーやケバブを提供されることが多いですが、せっかく日本に来ているので和食を楽しみたいと思っています。例えば魚を使ったメニューであれば、新しく食材を仕入れて料理する必要もありませんし、またハラールミートに関してもお近くの業務スーパーなどでも簡単に安く買うことができます。そしてハラールに関するお店のポリシー(下記図参照)などがあれば、とても安心して入店できる。」
さらに大阪観光局の井出氏からは「天下の台所と言われる大阪には美味しいものがたくさんあります。万博に向けてさまざまな準備が必要になってきますが、今回の声をしっかりと生かして食の受け入れ環境を整備していきたい」と、語りました。
参加者からは「新しく仕入れをしないといけないと考えていたが、今ある食材・調味料でできるメニューが多くあることがわかりました」「これまでも”事前に予約があれば”対応してきましたが、今後はグランドメニューに入れて対応できるように検討していきたい」「きのこたっぷりペペロンチーノのようなメニューならすぐに始められそう」などの声が上がり、また終了後は質問も多く飛び交い、熱気を帯びたままセミナーは終了しました。
今後も国土交通省観光庁としては、食の多様化に関する事業を推進していく予定とのことです。