あまりに特別な空気感。香川随一の自然スポット

香川の「四国村ミウゼアム」というところをご存知でしょうか。ここは高松市の屋島山麓に存在する野外博物館で、実業家である加藤達雄氏が収集した古民家を展示する屋外博物館として1976年に開村しました。江戸時代から大正時代に建てられ、実際に人が住み使用してきた存在感溢れる古民家の数々、そして大きな敷地内の隅々まで広がる豊かな自然はここでしか体感し得ないもの。香川随一の自然スポットとして、特別にチェックしておきたい場所となっています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止対策に関する各施設のガイドラインや、営業時間等の変更がなされているところもありますので、ご注意ください。

広大な村には、桁違いに珍しいスポットばかり!

広大な四国村には、47個に及ぶ様々なエリアが用意されています。まず最初に出迎えるのが「かずら橋」。徳島県の山奥、秘境とも表現される祖谷(いや)地方に見られるかずら橋の忠実な再現であるこのエリアは、専門の職人の手によって3.5トンのシラクチカズラが使われ、歩くたびに揺らぎを感じる不思議な橋に仕上がっています。
そこから先は様々な形式の古民家が並びます。ここでまず物珍しいのが「冨木田家砂糖しめ小屋」「上原家砂糖しめ小屋」といった砂糖しめ小屋の存在。かつてサトウキビの搾汁が行われたこの小屋。香川県では往時、砂糖の生産がとても盛んで「和三盆糖」で知られる伝統産業として今も記憶されています。円錐形の小屋で現存するのは、全国でも四国村ミウゼアムの二つだけという実に貴重な建物なのです。

歴史と研鑽に満ち溢れた、興味深い古民家が集結

ここまでもまだ序の口、見どころは奥へ向かうほどに豊富です。広島県三原近海の航路を照らすために作られた「大久野島灯台」、いくつかの退息所で構成された灯台にまつわるエリアも、海外技師によって作られた当時の洋式なデザインが確かめられ、丁寧に計算された部屋の造りに見入ってしまうような世界です。
その他にも石蔵から住宅、茶堂から醤油蔵に至るまで、旧い時代に様々な人々によって使われ続けた珍しい古民家がいくつも展示されています。どの場所も歴史と研鑽を深く感じさせる興味深い光景ばかり。思わず、ここに来てよかった!という感覚を覚えてしまうこと間違いなしです。

あらゆる意味で芸術そのものな村。これこそ名スポット

充実の内容は古民家コレクションだけに留まらず、建築家・安藤忠雄氏の設計したデザインに包まれた、四国村創設者・加藤達雄が収集した美術品を展示する「四国村ギャラリー」も人気。フランスの絵画から中国の金銅仏や青銅器・ペルシャの陶器まで、気品ある多数の芸術品を年に二、三回入れ替え展示しているので要チェックです。
2022年に新しく作られたエントランス「おやねさん」も見どころ。うねりのある特徴的な屋根のデザインは、設計者の川添善行氏曰く「伝統的な建築の形式を現代の技術で実現可能な極限のところまでアレンジした」というものです。津波で流された古材を使ったオブジェ「木のステンドグラス」や、1976年の開村式の写真などが掲示された展示スペースもあり、散策の締めくくりに寛ぐためのスポットとして最良と言えましょう。
見れば見るほど実に多種多様な古民家の世界へ没入できる唯一無二のスポット、四国村ミウゼアム。のびのびとした自然に囲まれたこの村で、あなたにとってのお気に入りの風景を見つけてみませんか?

「四国村ミウゼアム」基本情報

住所 香川県高松市屋島中町91
電話番号 087-843-3111
入場料 大人 1,600円(1,400円)
大学生(学生証提示) 1,000円(800円)
高校生・中学生 600円(400円)
小学生以下 無料
営業時間 9:30〜17:00(入村受付は16時30分まで)
休館日 火曜日(祝休日の場合は翌日)
ホームページ https://www.shikokumura.or.jp

交通アクセス

※以下のリンクをご参照ください

交通アクセス|四国村ミウゼアム
https://www.shikokumura.or.jp/access/