美しさと不思議さの合わさった鍾乳洞を体験してみよう

日本各地に点在する数多くの鍾乳洞の中にあって、岡山の「井倉洞」は確かな美しさと鍾乳洞ならではの不思議な見所を備えた素晴らしい空間となっています。新見市(にいみし)の高梁川(たかはしがわ)上流に位置し、近い場所に存在する「絹掛の滝」「満奇洞」「羅生門」といったさらなる名所の数々も含め、鍾乳洞や地形・地質についての興味を持つ方、面白い観光の時間を体験したい方にとっては絶好のスポットとなっています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止対策に関する各施設のガイドラインや、営業時間等の変更がなされているところもありますので、ご注意ください。

天然記念物登録も納得の見事な鍾乳洞

まずは井倉洞の成り立ちを押さえていきましょう。阿哲台地(あてつだいち)という台地を高梁川が大幅に侵食したことで生まれた「井倉峡」という峡谷の中に井倉洞は存在します。土地の隆起や気候変動によって形成された河岸段丘が、隆起や気候変動の抑えられている安定期に、河床面が下がらなくなることで洞窟が現れ、1958年に発見。「井倉洞」という名前が付与されたといいます。
その全長は驚きの約1200メートル、高低差も約90メートルという特別な巨大さを誇り、岡山県指定天然記念物に指定されている事実にも納得です。入り口までは橋を渡って辿り着く形となり、橋の向こうでは海や緑に囲まれた巨大な岩壁に岩穴が開き、その奥に洞穴が広がっています。その日常から大きくかけ離れた自然の風景には、早くも凄味を感じざるを得ないでしょう。

自然界の貴重な美しさに魅了されてしまう

内部は夏場でも非常に涼しく、一方で冬場に入り込んでも寒過ぎることはなく、むしろ暖かく感じられるという状態で、極めて充実したマイナスイオンを味わうことができます。
洞穴の中には28個のコーナーがあり、例えば「地軸の滝」と名付けられた場所は、世にも珍しい鍾乳洞内に生まれた滝。天然の水が流れ落ち続けるその音には、異質な生命力を感じます。他にも「虹の谷」は華麗な色彩のライトアップがこれでもかと映えるカラフルなコーナー。「ありさの滝」や「くらげ岩」「月ロケット」などの特徴的な鍾乳石の数々にも注目したいところ。奥へ奥へと向かっていくほどに、自然界の貴重な美しさが実感を伴って伝わってきます。

 

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自然界が産んだ非日常的な美しさ

終盤には「音の滝」と呼ばれるもうひとつの滝が存在し、そこが鍾乳洞の頂上となります。滝自体は鍾乳石の後ろに流れているため、音で存在を感じる滝となっています。そして出口には「阿里佐の宮」という神社もあり、ここには縁結びの神が代々祀られているといいます。お祈りを捧げておくと、御利益が降り注いでくること間違いなしでしょう。
洞穴内は日常の世界とは全く違う空気、構造でいっぱいです。登りが続く箇所もあるため、途中で体力に自信が無くなってきた方には近道もきちんと用意されているので安心。なお、鍾乳洞内の全コースは通算40分で歩き切ることができ、ちょっとした異世界へのトラベルといった感覚があります。中には窮屈な姿勢にならなければ通れない箇所もありますので御注意下さい。
とにかくインパクトのある、自然界ならではの見所に溢れた井倉洞。岡山、ならびに中国・四国地方周辺を旅する際には、是非とも御注目下さい。

 

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「井倉洞」基本情報

住所 岡山県新見市井倉409
電話番号 (0867)75-2224
入場料 大人・高校生 1000円
中学生 800円
小人 500円
営業時間 8:30~17:00(最終受付は16:30まで)
休館日 年中無休
ホームページ http://www.ikurado.jp

交通アクセス

※以下のリンクをご参照ください

駐車場MAP
http://www.ikurado.jp/map.html