Road to One table.

皆さんこんにちは。Food diverstiy.todayにて、アレルギーについての記事を書かせて頂いている香川です。
卒業論文
食物アレルギーの私がお店に求める3つのこと
みんなのテーブル記 第1弾:自由が丘菜道

私が食物アレルギーという病気を持ち、命の危険の次に悩んでいたのが「食事を通したコミュニケーションが取りづらい」ということでした。友達同士での食事、部活の打ち上げ、同期とのランチなど、食事を共にして会話をすることで深まる関係性は少なくありません。「みんなのテーブル記」は、食物アレルギーをはじめとする、食に制限がある人でも皆と楽しくひとつのテーブルを囲んで食事ができる場所を伝えたい、という思いで書いています。

全国チェーンレストランに求める期待とは?

最近では、アレルギー対応をしてくださるレストランや、ヴィーガン対応のレストランが増えたことにより、地域差はありますが外食のハードルが少しずつ下がってきました。東京や大阪、京都などでは外国人観光客も多いため、それぞれの食選択や食文化に対応した飲食店が徐々に増えてきています。しかし、まだそのような認識や制度が整っていない県も少なからずあります。そういった場所で生活をしてきた私の願いは、「全国チェーン店のアレルギー対応が普通になってほしい!」でした。皆がよく足を運ぶ全国どこに行っても出会うお店に、アレルギーを持っていても食べられるメニューが存在すれば、外食のハードルがぐっと下がるからです。

その願いを一番最初に叶えてくれたのがカレーハウスCoco壱番屋(https://www.ichibanya.co.jp/)でした。アレルギー情報をホームページ上から確認することができ、店舗に足を運ぶ前にしっかりアレルゲンの有無をチェックすることができます。

アレルギー情報はこちら
https://www.ichibanya.co.jp/menu/pdf/allergy.pdf

カレーハウスCoco壱番屋の安心ポイント3点

①アレルギー情報が詳細であること
②フライヤーの油に言及していること
③アレルギー対応のカレーがパッケージの状態で提供されること

以下、それぞれの詳細を見ていきます。

①アレルギー情報が詳細であること

食物アレルギーを起こすレベルは人によって違います。工場の製造ラインにアレルゲンがあるだけで反応してしまう人もいれば、アレルゲンそのものを食べなければ大丈夫な人もいますが、カレーハウスCoco壱番屋のアレルギー情報は以下のように、様々なレベルのアレルギーを持つ人が安心して確認できる表記になっています。

店舗でもこの特定原材料7品目が書かれた一覧表はメニューと一緒に置いてあります。(ホームページでは特定原材料に準ずるもの28品目まで見ることができました!)自分が食べることのできるメニューが分かりやすく、店員さんに毎回アレルギーを伝えたり原材料を確認したりする必要もないので、外食への心理的ハードルも低く感じました。
●:原材料に使用(含有)しているもの
:ソースの原材料に使用(含有)しているもの
▲:工場で製造ラインを共有している製品の原材料に含まれるもの
:ソースの工場で製造ラインを共有している製品の原材料に含まれるもの
―:原材料に使用(含有)していないもの

②フライヤーの油に言及していること

直接アレルゲンを食べなくともアレルギーを起こしてしまう場合は、アレルギー対応として調理器具や油を分けてもらえないかとお願いすることが多いです。それを伝えることで嫌な顔をされたり断られたりすることも少なくはないのですが、カレーハウスCoco壱番屋はフライヤーの油についてあらかじめ記載してありました!

※揚げ物は全て同じフライヤーの油で揚げています(引用)

聞かなくても、気になる情報を当たり前のように提示してくれることがとても有難いです。

③アレルギー対応のカレーはパッケージの状態で提供されること

私が今回食べたのはこちらです!

■特定原材料(7品目)を使用していないカレー
ライス200g(カレーソース2個)/¥420
ライス100g(カレーソース1個)/¥210
「安全面を考慮して、カレーソースは未開封の状態で提供する」と書いてあります。これはコンタミネーション(混入)を防ぐうえで、一番大事なことだと感じました。同じお鍋で温めてしまえば、他のカレーと混ざるかもしれません。調理してくださっている方の手についたものや、調理器具はどう分けるのかなど、混入の可能性は考えたらキリがありません。ですが、このように未開封の状態で提供してくださることでその可能性を極限まで減らすことができます。今回はテイクアウトをしたのですが、実際にこちらのように未開封のパッケージでカレーソースが付いてきました!ごはんだけパッケージに入れてくださっているので、自分でカレーを出していきます。

テイクアウト

自分で行う、という手間はありますが、安心して食べられるのが嬉しいです。
味はとても甘口。玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、コーン、りんご、かぼちゃなどの野菜の甘味が凝縮していて美味しいです。とても食べやすい味で、お子様なども安心して口に運べるのではないかと思います!ご飯とカレーの量も選べるので、小腹が空いた時にもふらっと立ち寄れるなと感じました。

イートイン

こちらがイートインで食べた時の写真です。店舗で食べるときの気遣いとして、お客様が共通で使う金属のスプーンではなく、念のためということで使い捨てのプラスチックスプーンを提供してくださいました。アレルギーへの配慮が行き届いており、感動したことを覚えています。

私は、味はもちろんですが、安心して食べることができて初めて「美味しい」と感じることができます。もしかしたらアレルギーを起こしてしまうかもしれない、と恐る恐る口に運んでも、100%食事に集中することはできません。100%に近い安心を提供してくださるお店で食事ができて初めて、心から「美味しい!」と思うことができるのです。

また、動物由来の原材料を使用していないカレーもあるのでベジタリアン・ヴィーガンの方にもおすすめです!