総延長5000m以上の国の天然記念物
山口県の「秋芳洞（あきよしどう）」、高知県の「龍河洞（りゅうがどう）」と共に日本の三大鍾乳洞として有名な「龍泉洞」。岩手県下閉伊郡岩泉町にあり、判明しているだけで総延長は4000メートル以上。未判明の部分も含めると総延長は5000メートル以上とも言われています。そのうち700メートル部分が観光客用として整備され公開されています。
龍泉洞内にはキクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリ、モモジロコウモリ、ウサギコウモリ、テングコウモリという5種類のコウモリの生息が確認されていて、「岩泉湧窟及びコウモリ」という名義で1938年（昭和13年）に国の天然記念物として指定されています。
悠久の時が作り出した神秘の鍾乳洞
約2億数千万年前、ここ龍泉洞の辺りは火山島でした。そこに有孔虫やサンゴなどの生物の殻が堆積し、石灰岩ができます。その火山島が長い年月をかけて大陸にくっつき、地殻変動などによって隆起して地上へ押し上げられました。その石灰岩をさらに長い年月をかけて岩の割れ目から流れ出す雨水などによって侵食され、龍泉洞が創り上げられました。
石灰岩に含まれる炭酸カルシウムが二酸化炭素含んだ雨水と化学反応を起こして重炭酸カルシウムができ、その重炭酸カルシウムが石灰岩を溶かして、天井から水滴となって落ち、その際に少しづつ結晶化して成長したものが鐘乳石です。途方も無い長い年月をかけて鍾乳洞や鐘乳石が創られるのです。鐘乳石が1センチ成長するのに50〜100年かかると言われています。
龍泉洞は高低差が約249メートルもあり、洞窟内は一年を通して10〜11度と一定しています。スピリチュアルなパワースポットとして、また、恋愛運の向上にもなると言われデートスポットとして人気を集めています。
世界有数の透明度を誇る地底湖
龍泉洞には現在確認されている地底湖が8つあります。そのうち、一般に公開されているものは3つ。美しく透明度も高いことから「ドラゴンブルー」とも呼ばれています。さらにブルーのLEDライトで照らし出される地底湖は幻想的な表情を見せてくれます。
龍泉洞の地底湖の水は北に広がる森林から流れ込んでいるものだそうです。広葉樹林の落葉層を通り、さらに石灰岩の地層を通って長い年月をかけてろ過され、いくつもの地下層を通り抜け湧き出てくるため、透明度が高くミネラル分を多く含んでいます。
中でも公開されている第三地底湖と未公開の第四地底湖は世界有数の透明度を誇っています。第三地底湖は水深約98メートル、第四地底湖は水深120メートルと深いですが、底が見えるぐらい透明度が高いです。
このことから1985年には「龍泉洞地底湖の水」として名水百選に選定されています。
地底湖の透明度が一番高いのは冬です。雨が降らず、曇りのない透き通った地底湖が見られます。雪が解けない真冬だと天井から滴り落ちる水滴も少ないため、湖面には波紋が少なく、透明な水を通して地底湖の形状が綺麗に見えます。
洞窟をそのまま利用した世界で初めての科学館「龍泉新洞科学館」
1967年（昭和42年）に県道の拡幅工事の際に発見された洞窟が龍泉洞入洞口の向かい側にあります。「龍泉新洞（りゅうせんしんどう）」と命名され、その後、学術的に貴重な資料が多く残されていたことから、この洞窟をそのまま利用した世界初の自然洞穴科学館「龍泉新洞科学館」として公開されました。龍泉洞よりも鍾乳洞がよく発達していて、かつては龍泉洞とひと続きだった可能性が高いと言われています。龍泉洞の入り口から川を挟んで対岸にあるため、川の侵食によって分断されたものと考えられています。
龍泉新洞はつらら石や石筍、石柱がよく発達していて、大昔の動物の骨や骨で作ったクシ、縄文時代の石器や土器が発見されています。昔、原始人が居住域として利用していたことが分かり、そこに住んでいた原始人は「新洞原人」と呼ばれています。エアコンや水道がない時代、一定の気温が保てて飲み水が湧き出る龍泉新洞は、原始人にとって快適な住まいだったのでしょう。
龍泉洞では洞窟内でコンサートなど様々なイベントもあります。
暑い夏、涼を求めて龍泉洞へぜひお越しください。
| 住所 | 〒027－0501 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成1番地1 |
|---|---|
| Tel | 0194-22-2566 |
| 定休日 | 年中無休 |
| 営業時間 | ・10月〜4月 AM8:30 〜 PM5:00 ・5月〜9月 AM8:30 〜 PM6:00 ※状況により変わることがございます。詳しくはホームページをご覧ください。 |
料金 | 大人（高校生以上）：1,100円 小・中学生：550円 |
| アクセス | ・電車・バス：盛岡駅東口1番バス停より、JRバス東北「盛岡-岩泉（龍泉洞）」乗車 乗車時間：2時間10分(1日4往復) ※JR岩泉線および岩泉駅は2014年3月31日限りで廃止 ・車：東北自動車道・盛岡IC～国道455号線 または、東北自動車道・盛岡南IC～国道455号線 |
| ホームページ | http://www.iwate-ryusendo.jp/ |
岩手県にあるハラールレストラン
ひがしやま観光ホテル（げいびレストハウス東館）
ひがしやま観光ホテル（げいびレストハウス東館）は、猊鼻渓舟下り乗船場から徒歩３分。岩手県南部の名勝「日本百景猊鼻渓」を人力で往復する舟下りは、ここにしかありません。両側が渓谷で囲まれた景観は特別に圧巻。ホテルは礼拝所が完備され、礼拝マット（数に限りあり）も常備されています。ムスリムには安心の心づかいですね。ハラール認証未取得ながら、食事は団体のみの提供（要予約4日前）で安心。豚、お酒を使わないのはもちろん、調味料にハラール認証を受けたものを使う心配りがうれしいですね。
冷たいそばなら「もりそば」「天もり」「とろろそば」、温かい出汁でいただく「かけそば」「きつねそば」「とろろそば」「天ぷらそば」など品揃えも豊富。「天重」「牛丼」「カレー」などのご飯物に定食も頼めます。日本人が普段よく食べている日本食ですから、ムスリムにとっても嬉しい体験になるのではないでしょうか。
| 住所 | 〒029-0302 岩手県一関市東山町長坂字町436番地 |
|---|---|
| 電話番号 | 0191-47-2341 |
| 営業時間 | 11:00〜15:00 |
| 定休日 | 年中無休 |
| ウェブサイト | http://www.geibikei.co.jp/hotel/ |
| Halal Gourmet Japan | https://www.halalgourmet.jp/ja/restaurant/306168 |
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