他国のハラール政策とは?

食の多様化を支援するフードダイバーシティ株式会社の横山です。

国家によるハラール産業の育成、振興策は世界各地で展開されています。これまではマレーシア、インドネシア、中東諸国といったイスラム諸国が主体でしたが、フィリピンでも動き出しました。

フィリピンは、2028年までにハラール産業の生産量を倍増させるための戦略的計画を発表したと、米国トムソン・ロイター系メディアのSalaam Gatewayが報じています。

フィリピン政府は、まず輸出面で、自国のハラール認証品のインドネシア市場における認知向を目指しています。また、自国内でのハラール産業の振興のために、4年間の戦略的な計画を立ち上げました。これは、2028年までに海外から2300億ペソ(約6000億円)の投資を誘致し、12万人の雇用を生み出すことを目指しています。

フィリピンの科学技術省は、国家ムスリムフィリピン人委員会(NCMF)と協力して、この計画を推進します。こうした取り組みは、カトリックの人口が約1億2000万人いるフィリピンでも、ハラール市場とその産業が国家戦略にもなり得ることを示していると言えます。

引用記事:
https://salaamgateway.com/story/halal-industry-wrap-philippines-launches-strategic-plan-to-double-output-by-2028

著者

横山 真也
フードダイバーシティ株式会社 共同創業者
キャリアダイバーシティ株式会社 共同創業者
ヨコヤマ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
日本と海外での複数の起業が評価され、16年シンガポールマレー商工会議所から起業家賞を受賞(日本人初)
NNA ASIA経済ニュースコラムニスト
著書に「おいしいダイバーシティ~美食ニッポンを開国せよ~」(ころから株式会社)
ビジネス・ブレークスルー大学経営学部および東洋大学国際学部 非常勤講師