急激に多様化する社会に飛び出す学生たちへ
2022年7月11日(月)に「フードダイバーシティ対応を聞いて、食べて学ぶ特別講座」と題したセミナーが、福島県は郡山の国際ビューティ&フード大学校で開催され、フード学科、パティシエ学科、ブーランジェ学科、製菓衛生師学科の生徒が参加しました。
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プログラム
「ヴィーガン、ハラール、アレルギーなどフードダイバーシティの基礎を学ぶ」(60分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩 氏
「料理デモンストレーションと料理解説」(120分)
講師:株式会社 Funfair フードスペシャリスト・菜道チーフシェフ 楠本 勝三 氏
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当日の様子
フードダイバーシティ対応の基礎情報
まず弊社代表守護から世界のフードダイバーシティ市場や、ルールの全体感、ベジタリアンをベースに考えること、お客様のニーズ、ハラールビーフやハラールチキンの調達方法、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、さらに違いよりも共通点を見て考える必要性が語られました。
また、ヴィーガンメニューであったりハラールメニューなどの専用メニューを作る必要はなく、ペペロンチーノのベーコンをキノコに変更したりなど、難しく考えないことが重要だと説明されました。さらにはヴィーガン対応をしっかりと行うことで、約7割のアレルギー対策にもなることなども説明され「共通点をしっかり意識すれば色々応用ができそう」という声が上がりました。
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共通点を見る考え方
![](https://fooddiversity.today/wp-content/uploads/2022/03/石川県 ヴィーガン ハラール.png)
ペペロンチーノはベーコンをキノコに変更するだけで多くが食べられるようになる
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ヴィーガンとアレルギー対応の親和性
![](https://fooddiversity.today/wp-content/uploads/2022/07/守護-彰浩 セミナー フードダイバーシティ 料理学校.jpeg)
基礎編の講演を行う弊社代表守護(リアルとオンライン同時配信)
料理デモンストレーションと解説
続いては世界一のヴィーガンレストランの称号を持つ菜道の楠本シェフによる料理デモンストレーションと、それぞれの料理について「味の考え方、表現方法、使用している食材・調味料」などそれぞれ丁寧に解説が行われました。
提供された料理と、説明のポイントは以下の通り。
・大豆ミートの唐揚げ(大豆臭の消し方、繊維感の出し方)
・野菜カツ(食感の作り方)
・菜道うなぎ(香りの出し方、精進料理を現代料理に変えて価値を出す考え方)
・豚骨風スープ(食材のバランスの取り方、動物臭の出し方)
・プリン(コクの作り方、ゼラチンを使わない固め方)
また、全体として「ヴィーガン対応だからといって、肉や魚のモノマネをやっているわけではなく、一つの料理としてしっかりと成立することが重要」と強く語られました。
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提供されたメニュー
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ヴィーガンだと揚げ物を多く行っても油は汚れない旨を説明
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料理を解説する楠本氏
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提供されたメニューの対応表
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試食を行う学生
最後に楠本氏からは下記図をもとに「自分たちの世代はフードダイバーシティ対応を知らなくても通用したし、そもそも調理学校でも習ってこなかった。ここは既存のシェフにおいてもガラ空きのスペースです。だからこそ、これから社会に出る学生にはしっかりと知識とスキルを身につけて、料理人としての市場価値をしっかりと上げていって欲しい。世界に通用する料理をどんどん作っていってほしい。」と熱弁して、120分の講義は終了となりました。
![](https://fooddiversity.today/wp-content/uploads/2022/07/フードダイバーシティ 料理人の市場性 ブランディング.png)
楠本氏が示した「若い世代が掴むべきチャンス」
参加者からは「アレルギー対策にもなると分かったので、多面的に考えていきたい」「料理の考え方として、肉や魚の再現をする必要はないということがわかった」「食材への探究心をもっと上げていきたい」などの声が上がり、また終了後は質問も多く飛び交い、熱気を帯びたままセミナーは終了しました。尚、今後も国際ビューティ&フード大学校としては食の多様化を推進していくとのことです。
![](https://fooddiversity.today/wp-content/uploads/2022/07/フードダイバーシティ 記念写真 調理学校.jpeg)
記念撮影