日本で最初の西洋美術館を訪れてみては

日本全国には様々な美術館が存在していますが、今回御紹介する岡山の「大原美術館」はなんと日本で最初の西洋美術館として名を馳せる、いわば美術館の老舗です。まるでどこか異国の神殿を思わせる外装からして強力な気風を漂わせているこの美術館。その内部には世界各国の多種多様な芸術品が並び、訪れる人々を繊細な感性の力によって楽しませ、鮮烈な感動に誘い続けています。まさに岡山の名所であるこの美術館について、分かりやすく御紹介していきます。

※新型コロナウイルス感染拡大防止対策に関する各施設のガイドラインや、営業時間等の変更がなされているところもありますので、ご注意ください。

貴重で神秘的な作品がずらりと並ぶ

この美術館に存在している展示品は大原孫三郎氏の支援を受けた洋画家、児島虎次郎氏が買い付けた芸術品が主。虎次郎氏の死後に孫三郎氏が貯蔵されていた作品を公開するために、日本初の西洋美術館を開館したという経緯があります。
社会貢献への意欲も深く込められたこの美術館に展示されている作品は、勿論どれも貴重なもの。例えばエル・グレコが描いた「受胎告知」には展示用に美術館の一部屋が丸々使われ、極めて神秘的なオーラを放っています。

中核となる大切な展示「睡蓮」に注目

この美術館の中核となる大切な展示の一つに、クロード・モネの「睡蓮」が存在します。「睡蓮」は美術館内に絵画として展示されており、端正に描かれた淡い睡蓮の姿が人々に新鮮な感動を与えています。そしてこの「睡蓮」は屋外にも展示されていて、そこにあるのは実際の睡蓮の花。フランスのモネの自宅から株分けを受けたという睡蓮の花はこれまた美しく、見事に美術館の中心となっています。

工芸品からピアノコンサートまで、実に多様な美術館

この美術館にはまだまだ多くの特別な芸術品が存在します。本館2階の丸窓は名手・薬師寺主計氏がデザインしたもので、美術が盛んな異国の街にある空気がそのまま取り込まれてくるような洒脱な感覚が美しいです。
陶器、染色、版画、古美術中心の展示場である「工芸・東洋館」にも注目したいところです。そこはまさに「わびさび」の世界。様々な奥行きに満ちた焼き物などの芸術品が並び、後世にまでその美しさを放ち続けんとしています。
また、この美術館では「チルドレンズ・アート・ミュージアム」という夏の風物詩となっているイベントや、1901年に作られたというベヒシュタインのピアノを使ったギャラリーコンサートなど様々な催し物がコンスタントに行われています。興味が湧いてきた方は、詳しくチェックしてみるとさらに楽しめることでしょう。

「大原美術館」基本情報

住所 岡山県倉敷市中央1-1-15
電話番号 086-422-0005
入場料 一般 1,300円 団体 1,200円
大学生 800円・団体 700円(※団体・20名以上)
高校・中学・小学生 500円・団体 300円
営業時間 9:00-17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日・12月28~31日
休館日が祝日、振替休日の場合は開館
ホームページ https://www.ohara.or.jp

交通アクセス

※以下のリンクをご参照ください

交通アクセス|大原美術館
https://www.ohara.or.jp/access/