日本で報じられたコーシャ関連トピック
コーシャの基礎知識
コーシャとは
コーシャ(Kosher)という言葉を聞いたことがありますか?アメリカではコーシャ認証を受けている食品が1番安全とも言われています。コーシャとは、元々ユダヤ教徒が食べても良いとされる「清浄な食品」のことですが、食の安全が謳われる現在、欧米では自然食であるコーシャ食品を選択する人が増えています。コーシャ認証について、どんな食材が認められているのか、ルールなど、基本的なコーシャの知識が得られる内容となっています。日本ではコーシャー、コジャル、コシェル、カシェル、カシュルートと表記されることがあります。あまり聞き慣れない言葉ですが、敬虔なユダヤ教徒が約5000年前から守ってきた食のルールです。
コーシャの語源
紀元前の旧約聖書の「カシュート」と呼ばれる食事規定が語源とされています。「コーシャ」とは、ユダヤ教徒が「食べても良い食品」という意味で、ユダヤ教の聖典には、「食べても良い食品」と「食べてはいけない食品」が書かれています。
コーシャは信頼ある食品
原材料はもちろんのこと、製造過程まで厳しくチェックされるため、品質の安全性に信頼があります。欧米では、現在、ユダヤ教徒でなくてもコーシャ食品を選択する人が増えています。
コーシャ認証
コーシャ認証はユダヤ教徒の資格を持った指導者「ラバイ」が行います。ラバイが直接その目で製造過程を確かめ、ユダヤ教の教義に沿った安全な製品であるという認定をした上で認定書を発行します。
コーシャ認証の製品
アメリカではコーシャ認証を受けた製品が最も安全と言われています。食品や原材料、調味料、サプリメント、医薬品、化粧品、衛生用品、洗剤、掃除用品などコーシャはあらゆる分野で必要とされています。
コーシャ認証のメリット
コーシャでは細部にわたって規定が決められていて、オーガニック認証を受けるより基準がかなり厳しいと言われています。オーガニック認証を受けているレストランよりコーシャ認証を受けているレストランの方が、より安全なメニューを提供しているとアメリカ社会では評価されているので、食の意識が高い方々にとっては優れた食品というイメージがついています。
コーシャで認められている食材
牛・羊はOKで、豚・ウサギはNG、ヒレやウロコのある魚はOKで、エビやカニの甲殻類はNGなど、ユダヤ教の聖典には「食べて良い食品」と「食べてはいけない食品」が記されています。では、鶏肉はOKでしょうか?NGでしょうか?
肉類
牛や羊、山羊、鹿はコーシャですが、豚やウサギはコーシャではありません。鳥に関しては、鶏・鴨・ガチョウ・アヒル・七面鳥だけがコーシャとして認められています。牛や羊、鶏など認められている肉がすべて食べられるわけではなく、規定に沿った方法で処理されたもののみコーシャとして扱われることになります。
魚介類
日本で食べられている魚は基本、コーシャとして認められています。鯵・鯖・鯛・鮭などほぼ大丈夫です。鮭の卵 イクラも。しかし、カジキマグロ・鯨・ウナギ・アナゴは認められていません。あさりやハマグリなどの貝類、エビやカニなどの甲殻類、タコ・イカ・ウニなどもコーシャとして認められていない魚介類のひとつです。
コーシャのルール
ユダヤ教徒の方は「チーズバーガー」を食べることが出来ません。それはなぜか?それにはコーシャ独自のルールがあるからです。
一緒に扱ってはいけない食材
コーシャでは同じ料理の中に肉と魚両方使うことは出来ません。また、肉と乳製品を同時に使うことも出来ません。ということでいくら規定の処理を行った牛肉を使ったとしても、厳格なユダヤ教徒は「チーズバーガー」を食べることが出来ないのです。
調理器具・食器
コーシャの食事をする時は、2つの調理器具・食器が必要になります。1つは鳥や動物の肉専用、もう1つがその他の食品用という感じで。また、両方の皿などを同時に洗うことも出来ません。シンクを2つ用意することができればいいのですが、出来ない場合は、肉などに使った物を洗った後、シンクも洗って、もう1つの他の食品用の物を洗うなどの対応が必要となります。
コーシャとは、聖典に記されたユダヤ教徒が食べても良いとされる「清浄な食品」ということがお分りいただけたと思います。食の意識の高い方々の支持を受け、ユダヤ教徒以外でもアメリカでは自然食であるコーシャ食品を選択する人が増えている事実も。コーシャ認証を受けた製品は安全性が認められ、欧米では高く評価されています。あまり馴染みのないコーシャですが、基本的な知識を得ることで、ユダヤ教徒が守ってきた食のルールを学び、知識としてもまた考え方としても認めていくことができればいいですね。
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