訪日旅行客に考えたい食事のこと

食の多様化を支援するフードダイバーシティ株式会社の横山です。

訪日外国人が最も楽しみにしていることの一つが日本での食事であることは広く知られています。それは一般的に、朝、昼、夜の三食と考えられますが、現状朝食は手薄になっているようです。

というのも、例えばインバウンドの急回復に沸く福岡市では、朝食を提供する店舗が少ないことが弊社の調査でわかりました。

図は福岡市内でフードダイバーシティ(食の多様性)対応している店舗の開店時間を示しています。11時のランチタイム以降に開店するところが多く、朝食を提供しているお店は少ないことがわかります。これら少数派はホテル内のレストランが多く、街中の店舗はほとんど開店していません。

ファストフードやカフェはオープンしているではないかというご指摘もあるかと思いますが、それらは基本的にゆっくり朝食を摂るための店舗ではありません。富裕層が増えている訪日客にファストフードを薦めるにしても、数日といったところが現実的ではないでしょうか。もっとも「ゆっくり食事したい」という訪日客が少なくありませんので、ご提案自体が失礼に当たるかもしれません。

そうした中訪日客は旅先のベーカリー店を利用しています。ベーカリーであれば朝早くから開店していて、日本食に飽きた訪日客にも喜ばれます。自国にはない惣菜パンや豊富な種類の中から思い思いに選ぶのが楽しいそうです。
また日本のパンは美味しいと評判になっていることから、ベーカリーでパンを買い、ホテルに持ち帰って朝食にしている方が少なくありません。

ホテル業界にとってこれは機会損失なのかどうか。いずれにせよ盲点であることは間違いないでしょう。

著者

横山 真也
フードダイバーシティ株式会社 共同創業者
キャリアダイバーシティ株式会社 共同創業者
ヨコヤマ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
日本と海外での複数の起業が評価され、16年シンガポールマレー商工会議所から起業家賞を受賞(日本人初)
NNA ASIA経済ニュースコラムニスト
著書に「おいしいダイバーシティ~美食ニッポンを開国せよ~」(ころから株式会社)
ビジネス・ブレークスルー大学経営学部および東洋大学国際学部 非常勤講師