VegNews HPより引用

NPO団体「Good Food Institute(GFI)」がまとめたレポートによると、2021年のプラントベース食品市場は74億ドル(9,010億円)に到達し、1兆円到達が見えてきました。注目のポイントはその成長率で、2018年〜2021年の過去3年間、食品業界全体の成長率はわずか2%であったのに対して、プラントベース食品市場は54%の成長を遂げました。中でもプラントベースの卵・クリーム・飲料加工品の成長が著しく、注目を集めています。

Just Egg HPより引用

また、GFIのレポートでは消費者の属性を調査しており、米国内のプラントベースミートの購入者のうち「98%」が動物性の肉も購入していることが分かりました。ここから分かることは、プラントベース食品の市場は「100% ベジタリアン・ヴィーガン」という消費者層よりも、「フレキシタリアン(≒普段お肉を食べるが時折プラントベース食品を購入する層)」の方がマジョリティーを占めるということです。ちなみにコロナに突入した2020年から同傾向が高まっており、2021年には、米国内10世帯のうち6世帯が「プラントベースミートを購入した」と回答しているそうです。同様の広がりはプラントベースミルクでも起こっており、調査によると、米国のミルク市場全体のうちプラントベースミルクが16%を占めており、2018年の12%から成長傾向にあります。

今後の成長性

Vivera HPより

Bloomberg Intelligenceによると、2030年には世界のプラントベース食品市場は1,620億ドル(約20兆円)に到達すると言われています。「海外ベジニュース Vol.54 プラントベースサーモン、本物のサーモンより安価に」の記事でも紹介しましたが、メーカー各社がコストダウンと品質向上を進めており、今後も市場拡大が続いていくでしょう。

【参考記事】
PLANT-BASED FOOD SALES UP 54 PERCENT TO $7.4 BILLION SINCE 2018

著者

山崎寛斗(やまざき・ひろと)
プラントベースジャパン株式会社 代表取締役
「プラントベースで日本と世界を繋ぐ」をテーマに事業を展開。 海外のプラントベース企業の日本誘致や訪日ベジタリアン向けメディアなどの事業を手掛ける。 著:東京食素!美味蔬食餐廳47選、關西食素!美味蔬食餐廳55選、東京および関西のベジタリアンガイドブックを台湾で販売中。
https://www.plantbased-japan.com/

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