失敗の要因を5つの視点で分析
「ヴィーガン対応を始めたのに、思ったほど注文が入らない」
最近、そんな声を耳にすることがあります。
しかし一方で、同じようにヴィーガン対応を行いながら、「大きな成果が出ている」という声も耳にします。
そして、前者の店舗からは「需要が少ない」という声が聞こえてきますが、後者の店舗からは「思っていた以上に需要がある」という声が聞こえてきます。
訪日客の増加や多様な食のニーズを背景に、ヴィーガン対応を掲げる店舗は確実に増えました。しかし、“対応している”ことと“選ばれる”ことは別問題です。では、なぜ前者のお店は売れていないのでしょうか。その理由を整理してみます。
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1.“Can eat”であって“Want to eat”ではない
多くの店舗が陥りがちなのが、「食べられるものを用意した」だけになっていることです。
確かに動物性食材を使っていないためヴィーガンの方も“食べることはできる(Can eat)”。しかし、それが「わざわざ食べたい(Want to eat)」魅力的な料理になっているかは別問題です。
例えば、ヴィーガン対応として「精進料理」を提供するお店は多いですが、訪日客の多くは、ラーメンや寿司、天ぷらなど、一般的な日本食のヴィーガンバージョンを食べたいと考えています。近年では、それに加えて、味や見た目、ストーリー性を含め、「ここでこれを食べたい」と思える体験価値も求められています。
2.情報発信をしていない、情報発信の方向が間違っている
ヴィーガンメニューがあること自体で即日お客様が来店すると考えていらしてたり、日本語の自社サイトや日本語メディア(例:PR TIMESなど)でのみ情報発信しているケースがあります。
しかし、ヴィーガン需要の多くは海外からの旅行者や日本在住の外国人にあります。日本語中心の発信では、ターゲットに届きません。英語での発信、Happy Cow、Food Diversity.today、Googleマップでの明確な表示、SNSでの積極的な訴求など、実際に探している人に届くチャネルを選ぶことが重要です。
「発信している」のではなく、「届いているか」が問われています。
3.日本全体の対応レベルが上がっている
数年前であれば、「ヴィーガン対応しています」だけでも差別化要素であり、集客に繋がっていたこともありました。しかし現在は状況が異なります。
都市部を中心に、完成度の高いヴィーガンメニューが増え、日本全体の対応レベルは確実に上がっています。その中で、単なる代替メニューでは競争力を持てなくなっています。
“対応していること”自体が強みになる時代は終わり、“どのレベルで提供しているか”が問われる段階に入っています。

世界的に評価の高い「菜道」の料理
4.“やっつけ対応”が見抜かれている
メニュー開発に割ける時間やリソースがなく、既存メニューから肉や魚を抜いただけ、出汁を変えただけ、大豆ミートに変えただけという形になっていないでしょうか。
当たり前ですが、お金を払うお客様は本気度を敏感に感じ取ります。表面的な対応はすぐに見抜かれ、「この店は本気ではない」と判断されてしまいます。メニューに対する思いやストーリーがなければ、共感もリピートも口コミも生まれません。
5.事前予約ベースでは“選択肢”にならない
「ヴィーガンは事前予約制」としている店舗も多いですが、これは旅行者にとって大きなハードルです。
入店して選べないメニューは、“選択肢”とは言えません。特別対応ではなく、通常メニューの中に自然に組み込まれてこそ、注文につながります。
まとめ
ヴィーガンメニューが売れない理由は、需要の不足ではなく、取り組み方や提供方法にあります。
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単に「食べられる」だけで魅力がない
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情報発信がターゲットに届いていない
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他店との差別化ができていない
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やっつけ対応で本気度が伝わらない
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事前予約制で注文のハードルが高い
これらの課題を解決することで、ヴィーガン対応は「売れるメニュー」として成立します。
フードダイバーシティ株式会社では、各店舗の現状分析からメニュー設計、ターゲットへの発信方法まで、総合的なコンサルティングを行っています。ヴィーガンメニューの魅力を最大化し、売上につなげる取り組みを支援していますので、興味のある方はぜひともお問い合わせください。