ムスリムの間で人気沸騰中の広島風お好み焼き

日本で、お好み焼きの本場はどこ? と訪ねたら「大阪にきまっとるやろ」「広島にきまっとるじゃろ」との、張り合う声が聞こえてきそうです。

キャベツの千切りを、小麦粉と山芋、桜えびや天かすなどと一緒に混ぜて作ったタネを、そのまま平らに焼き上げる大阪のお好み焼きに対し、お好み焼き文化圏とし大阪と双璧をなす広島のお好み焼きは「そば」を挟んで焼き上げるものです。

広島風お好み焼きの作り方

まず、小麦粉を溶いたタネを鉄板に薄く敷き、その上にかつお節、かつおの削り粉などを振ります。さらにその上に、山盛りのキャベツを乗せ、ねぎ、天かす、もやし、紅しょうがなど、好きな具材を乗せます。

具が乗った状態で鉄板の上できれいにひっくり返すと、キャベツなどの具材が蒸し焼きの状態になります。蒸されている間に、広い鉄板の空いた部分で焼きそばを作りましょう。

そばを炒めてソースで味付けしたら、蒸し焼きされたお好み焼きの本体をヘラで持ち上げ、そばの上にかぶせます。玉子を1個割り、ヘラで黄身をくずしたら混ぜすぎず平らに焼き、お好み焼き本体をそばごと玉子の上にかぶせます。鉄板の上でもう一度ひっくり返すと「焼き」はほぼ完成。あとは、お好みでソース、マヨネーズ、からし、青のり、かつお節、桜えび、天かすなど、好きな具材を乗せれば完成です。

広島風お好み焼きが今、ムスリムの間で熱い注目を集めています。アジアからの直行便が到着する福岡をインバウンドの拠点とするなら、距離的にそれほど遠くない広島は狙い目の観光地です。高速バスなら片道4時間30ほどかかりますが、割安なきっぷも発売されています。同時にバスの旅まで楽しんでしまいましょう。

広島風お好み焼き

ヒロシマ”Hiroshima”は、世界中の多くの人が知る、日本の地名です。その広島を、主に食べ物からご紹介します。

広島風お好み焼き「銘々」

ハラール対応お好み焼きの銘々は、「世界初」となるムスリムフレンドリー、広島風お好み焼きを開発したお店。専用鉄板を使用し、牛肉、鶏肉、魚介類を中心に、世界を照準とした広島風お好み焼き、鉄板焼きが出されます。

ハラール対応を実現した「銘々」の方針

ポイントは以下のとおりです。

1、使用する鉄板→全てハラール専用(専門家による宗教洗浄済)
2、豚肉→ハラールビーフ、ハラールチキン、海鮮
3、調味料→ハラール対応調味料
4、ラード→オリーブオイル

これら全てに対応した広島風お好み焼き・鉄板焼きは日本全国を探し回ってもこの店にしかないとのことでした。

広島焼きから少し離れ、ベジタリアン、ヴィーガンに対応した広島のカフェをご紹介いたします。ヴィーガン対応ですから、ムスリムの方にも利用しやすいお店のはずです。

住所 〒732-0822 広島県広島市南区松原町10-1 広島フルフォーカスビル6F 駅前ひろば内
電話番号 082-568-7839
営業時間 [ランチ] 10:00-15:00 [ディナー] 17:00-23:00
定休日 月曜日
メールアドレス meimei-hiroshima@mintinc.co.jp
関連記事 https://fooddiversity.today/article_10770.html

Organic cafe & Kitchen 喫茶さえき

化学調味料不使用で、自然のままの料理が楽しめます。ランチメニュー、スイーツともに、ベジタリアンやビーガンの方も楽しめる内容となっています。他のカフェでは味わえないような、広島産の無農薬野菜をいただくことができます。

住所 〒730-0031 広島県広島市中区紙屋町1-4-25
電話番号 082-246-9339
営業時間 [モーニング] 8:00 – 11:00 [ランチ, ディナー] 11:00 – 20:00(L.O 19:00)
定休日 日曜日・祝日
ウェブサイト http://喫茶さえき.com/
メールアドレス saeki-info@uspot.jp
Facebook https://www.facebook.com/kissa.saeki/?fref=ts

広島市

広島市は、瀬戸内海に面する中国地方の中心都市です。県庁所在地の広島市は人口115万人の政令指定都市で、中区、南区、東区、西区、安佐南区、安佐北区、安芸区、佐伯区の8区から成ります。

瀬戸内海は、もともと内海であることから全般的に波は穏やかです。加えて、入り組んだ海岸線は魚のすみかとなりやすく、海産物の豊富な土地としても有名です。豊富な魚介類が、家庭の食卓を豊かにいろどります。

福岡から広島へ、高速バスで4時間30分

福岡から広島へのオトクな交通手段は、高速バスです。福岡市高速バスターミナルから広島バスセンターまでは片道約4時間30分、運賃は3600円です。新幹線で博多から広島まで向かった場合、片道通常料金で自由席8420円、指定席は季節と車種で若干の差がありますが9000円前後となりますので、高速バスなら半額以下となります。

広島風お好み焼き

広島風お好み焼きの最大の特徴は、関西風と違って間にそばをはさむという点でしょう。日本は、世界中からさまざまな食文化の集まる国で、それぞれが上手に住み分け共存しています。多種多様な食文化を受け入れる姿は、高度先端技術と歴史的文化の共存する、世界から評価の高い日本の特性を表しているかのようです。

たゆまぬ工夫

工夫をこらしハラールやベジタリアンの基準を次々と乗り越えていく日本は、昨今の外国人観光客にとって、むしろ訪れやすい国へと変貌を遂げはじめています。日本の観光地は、東京、京都、大阪、博多、札幌、さらに地方都市へと、対象を広げています。

日本でも、極めて大きな都市というわけではない中国地方の中心地である広島が、地元の味「広島焼き」を起爆剤に、外国人旅行客から人気を集める。その姿は、日本の全国の観光地が、訪れたい土地としての評価を平均的に上昇させていることの象徴のようにも思えます。

それは、日本が観光地としての魅力を増していることの証であり、観光産業に真剣に取り組んできた地方の草の根的な努力の結果がようやく現れ始めた、一例なのかもしれません。