2030年リヤド万博・2034年FIFAワールドカップが開催

2026年11月17日、サウジアラビアの国営航空会社「サウディア(Saudia)」が、東京(成田)〜リヤド線を開設します。

この路線は週3便(火・木・土)で運航され、機材にはボーイング787-9型機を使用。日本とサウジアラビアを結ぶ初の定期直行便となります。

中東市場への大きな一歩

これまで日本からサウジアラビアへ向かうには、ドバイやドーハ、イスタンブールなどを経由する必要がありました。

今回の直行便就航により、移動時間の短縮だけでなく、両国間のビジネスや観光交流のさらなる活性化が期待されています。サウジアラビア政府は「Vision 2030」のもと観光産業の拡大を進めており、日本市場との接続強化もその一環と位置付けられています。

また、日本からメッカやマディーナを訪れるハッジ(大巡礼)やウムラ(小巡礼)の渡航者にとっても、サウジアラビアへのアクセスが便利になります。

高まるハラール対応の需要、重要になる受入環境整備

今後、サウジアラビアから日本を訪れるムスリム旅行者の増加が期待され、それに伴い、ハラール対応への需要もますます高まることが予想されます。

一方で、受入環境を整えるだけでは旅行者に選ばれるとは限りません。旅行者に「ここなら安心して利用できる」と感じてもらうためには、旅行前の情報発信まで含めた受入環境整備が重要です。

例えば、

  • ハラール対応メニューの整備
  • 英語やアラビア語による情報発信
  • Google MapsやSNSへの正確な情報掲載
  • 礼拝スペース整備

といった取り組みを進め、旅行者が来日前から安心して施設や飲食店を選べる環境を整えることが求められます。

日本とサウジアラビアを結ぶ初の定期直行便の就航は、日本にとって中東市場への新たな扉が開くことを意味します。この機会を生かすためにも、今から受入環境を着実に整えていくことが重要です。

サウジアラビアで続く大型国際イベント

サウジアラビアでは、今後、世界規模の大型イベントが相次いで開催される予定です。

首都リヤドでは、2030年10月1日から2031年3月31日まで「リヤド国際博覧会(Expo 2030 Riyadh)」が開催されます。公式発表では、197カ国の参加と4,200万回以上の来場が見込まれており、世界中から多くの人がサウジアラビアを訪れる一大イベントとなります。

さらに、2034年にはサウジアラビアでFIFAワールドカップが開催されます。

こうした国際イベントを通じて、サウジアラビアと世界各国との人的交流やビジネス、観光の往来は、今後さらに拡大していくことが予想されます。

一方通行ではない新たな交流へ

今回の直行便就航は、サウジアラビアから日本を訪れる旅行者の増加だけでなく、日本からサウジアラビアを訪れる人の流れを生み出すきっかけにもなります。

2030年のリヤド万博や2034年のFIFAワールドカップは、日本人旅行者にとってサウジアラビアを訪れる大きな機会となる可能性があります。こうした双方向の往来を育てていくことは、両国の観光やビジネス、文化交流を活性化させるだけでなく、直行便の継続的な運航にもつながります。

そのためには、日本側もサウジアラビアからの旅行者を迎える準備を進めなければなりません。上記のような旅行者が来日前から安心して選べる受入環境を充実させることが重要です。

日本とサウジアラビアを結ぶ初の定期直行便を一過性のものに終わらせないためにも、受入環境の整備と日本からサウジアラビアへの渡航促進を両輪で進め、双方向の交流を着実に育てていくことが求められます。

世界遺産 ヘグラの考古遺跡(アル=ヒジュル/マダイン・サーレハ)