ハラール対応や日本産食品の活用幅の拡大を推進

2024年8月1日(木)、農林水産省は新興市場として期待される中東において、物流のハブであり、日本食への関心の高まりを背景に近年輸出が伸長しているアラブ首長国連邦(UAE)に輸出支援プラットフォームを設置したことを発表いたしました。

背景

中東は、北アメリカも含めてMENA市場と呼ばれ、その人口増加(2023年に5億人)や厚い若年層(平均年齢29歳)を特徴とする新興市場として注目されています。その中でもUAEは総人口を上回る数の観光客が来訪することに加え、中東有数の港や空港を擁する物流のハブであること、更に大型展示会が頻繁に開催されることもあり、中東地域に日本産食品を普及させる上でふさわしい拠点として期待されています。
近年、UAEにおいては日本食への関心が高まっているほか、日本からの農林水産物・食品輸出も2023年は約88億円と5年前と比較して2倍以上に増加しました。
一方、イスラム圏である中東ではハラルへの対応が必要となるほか、UAEの多様な国籍を背景とした多彩な食文化がある中で、日本料理に限らず様々な国の料理において、日本産食品の活用幅の拡大を図ることが重要です。
こうした課題に対処し、UAE向けに輸出を行う事業者等への支援を強化するため、今般、輸出支援プラットフォーム(※)を設置し、在外公館・ジェトロ事務所が協力し、官民一体での更なる輸出促進に取り組むこととしました。

(※)輸出支援プラットフォームとは、ジェトロ海外事務所と在外公館等が主な構成員となり、日本産農林水産物・食品の輸出事業者や現地に進出している国内の食品関連事業者等を、現地発の視点で継続的に支援する枠組です。

今後の活動方針

UAEの輸出支援プラットフォームでは、ジェトロ事務所と在外公館が協力し現地の事業者等と連携を図りつつ、以下の点をはじめとした日本産農林水産物・食品のさらなる輸出拡大に向けた支援に取り組みます。

1. 食品輸出に関連する情報発信(市場の特色・トレンド、ハラール等)

2. 日本産食材の魅力発信(現地有名シェフによる新メニュー提案等)

3. 現地での販路開拓支援(現地バイヤーとの商談機会の提供)

4. ビジネス環境整備(規制対応、現地政府への働きかけ等)

参考

中東へのさらなる日本産食品の輸出拡大のため、UAEに輸出支援プラットフォームを設置
https://www.maff.go.jp/j/press/yusyutu_kokusai/chiiki/attach/pdf/240801-1.pdf

輸出支援プラットフォームHP
https://www.jetro.go.jp/agriportal/platform/(外部リンク)