現代によみがえる復元された歴史的建造物
石川県金沢市にある「金沢城公園」。加賀百万石のシンボルとして観光客に親しまれています。外庭でもあった兼六園と共に石川県民に愛される建造物であり、国指定の重要文化財も残っています。
度重なる火災などでお城のほとんどは建築当時から焼失していますが、その度に復興、復元され、最近では2001年(平成13年)に「菱櫓(ひしやぐら)」や「五十間長屋(ごじっけんながや)」、「橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)」などが、2020年(令和2年)には「鼠多門(ねずみたもん)」と「鼠多門橋(ねずみたもんばし)」が古絵図や古文書などの歴史資料をもとに忠実に復元されています。
金沢城の歴史
1583年(天正11年)、前田利家が金沢城に入った直後から本格的な城づくりが始められたと言われています。金沢城の元となっているのはその前の1546年(天文15年)に建立された「尾山御坊(金沢御堂)」です。空堀や柵などを備える城造りの寺院で加賀一向一揆で加賀の支配権を得た本願寺の拠点ともなっています。
その後、1580年(天正8年)には佐久間盛政(さくま もりまさ)が尾山御坊を攻め落として金沢城と改称、前田利家が入城した頃には金沢城から尾山城と改称されています。1587年(天正15年)にキリシタン大名である高山右近(たかやま うこん)を利家が招き、築城の指導を仰ぎ、尾山城の大改造を行いました。その頃、再び金沢城に改称されたと言われています。
1602年(慶長7年)、落雷により天守が焼失するも、天守は再建されず本丸には三階櫓と二の丸には御殿が建てられています。その頃から「金沢城」という名称が定着したと言われています。
1631年(寛永8年)に火災が発生、1759年(宝暦9年)の火災では城のほとんどを焼失しています。その後の再建では二の丸を中心とした整備が行われ実用性を重んじて本丸の櫓は再建されていません。
菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓は、1808年(文化5年)の二の丸火災で焼失、その後再建されるも再び1881年(明治14年)の火災で焼失し、2001年(平成13年)にまた復元されています。
2020年(令和2年)には「鼠多門(ねずみたもん)」と「鼠多門橋(ねずみたもんばし)」の復元が完了しました。
このように度重なる火災によって、改築、増築、改修などが行われ、様々な形に変化を遂げながら復興しています。昔の宮大工、そして現代の宮大工の代々受け継がれている技術と功績によって今の姿が見られるのです。
江戸時代の姿をそのままに残す重要文化財
金沢城は明治以降に建てられた木造城郭建築物としては全国最大規模です。釘を一切使わない木造軸組工法や「石垣の博物館」とまでいわれる石垣など見所がたくさんあります。
中でも江戸時代から現存する「石川門」や「三十間長屋(さんじっけんながや)」、「鶴丸倉庫」は国の重要文化財に指定されています。
石川門は兼六園に向かい合って建っていて、かつては搦手門(からめてもん)と呼ばれる裏門でした。屋根瓦には鉛を使用しており白く見えます。石川郡の方向を向いていたことから石川門と名づけられたそうです。
三十間長屋は、幅3間、長さ36.5間ほどの2階建ての多聞櫓(たもんやぐら)です。間は昔の日本の長さの単位で、1間は約1.82メートル。今の長さでいうと約66メートルとなります。多聞櫓とは長い櫓のことで長屋とも呼ばれています。元々は米を乾燥させた保存食でもある干飯(ほしいい)の貯蔵庫でしたが、鉄砲蔵とも呼ばれることから武器庫でもあったようです。
鶴丸倉庫は武具蔵として利用された蔵でした。この蔵は土蔵で、周りを泥や漆喰で塗られた蔵です。全国に残る城郭内土蔵の中でも最大規模です。
金沢城で開かれる様々な催し物
城内に咲く桜が綺麗な春の時期は花見がてら訪れるのも良いでしょう。
夏には「ひゃくまんさんと抹茶体験」というお茶作法を習うイベントがあります。金沢城公園の玉泉庵で多くの人で賑わいます。また、「鶴の丸イブニングライブ」では鶴の丸休憩館芝生広場でライトアップされた金沢城と演奏をお楽しみいただけます。
秋には「長月の段」と「秋の段」と呼ばれるライトアップイベントがあり、紅葉と城郭の美しいコラボレーションが一味違った金沢城を見せてくれます。
冬には鷹匠による放鷹術の実演や、ぜんざいのふるまいがあります。また、凧あげ、凧つくりの体験もあり、親子で楽しめるイベントです。
イベント時期に合わせて一度金沢城公園を訪れてみてはいかがでしょう。
住所 | 〒920-0937 石川県金沢市丸の内1番1号 |
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Tel | 076-234-3800(石川県金沢城・兼六園管理事務所) |
定休日 | 年中無休 |
営業時間 | ・3月1日~10月15日 7:00~18:00 (退園時間) ・10月16日~2月末日 8:00~17:00 (退園時間) ※状況により変わることがございます。詳しくはホームページをご覧ください。 |
料金 | 菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門 ・大人(18歳以上):320円 ・小人(6歳~18歳未満):100円 菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門以外は無料 |
アクセス | ・電車 JR「金沢」駅より兼六園シャトルバス「兼六園下・金沢城(石川門向い)」停下車 ・車 北陸自動車道「金沢西」ICより約30分 |
ホームページ | http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/ |
石川県にあるハラールレストラン
ジョニーのビリヤニ 金沢
石川県金沢市のビリヤニ専門店です。ビリヤニとはインド料理のカレーの炊き込みご飯です。パエリアや松茸ご飯に並ぶ世界三大炊き込みご飯とも呼ばれています。そんな本格的なビリヤニがここ石川で食べることが出来ます。
現在メニューは日ごとに変わっており、予め知りたい場合はホームページ内に1ヶ月のメニューカレンダーが掲載されています。
住所 | 石川県金沢市片町2-5-8 勝田ビル4F |
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電話番号 | 076-255-1255 |
営業時間 | ランチ11:30 〜ラストオーダー15:00 ※売り切れ次第終了 |
定休日 | 火曜日+不定休 |
ホームページ | http://j-biryani.com/?page_id=324 |