正しく身につけたいグルテンフリーに関する知識

「うちは小麦を使っていないから、グルテンフリーですよ」
「米粉メニューだから大丈夫でしょ?」

──そう認識をされている飲食店や宿泊施設の関係者、実は少なくありません。
しかし、実はこの認識、重度のグルテン不耐症の人にとっては“危険”にすらなり得ます。

今回は、グルテンフリー対応で見落とされがちなポイントと、飲食店としての正しい対応方法について解説します。

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 グルテンフリーとは?

グルテンとは、小麦・大麦・ライ麦などに含まれるたんぱく質の一種。これを完全に排除した食事スタイルが「グルテンフリー」です。

背景には主に以下のような理由があります:

  • アレルギー

  • セリアック病(自己免疫疾患。微量でも重篤な反応)

  • グルテン不耐症・過敏症(腹部不快感・頭痛などの症状)

  • 健康志向での自主的制限

いずれも、提供側が「なんとなく小麦を抜いたつもり」で出すことは、相手にとって深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。

「米粉=グルテンフリー」ではない落とし穴

「米粉使用」と聞くと、つい安心してしまいがちですが、実際には以下のような見落としが頻発しています

  • 米粉パンや米粉麺に、小麦グルテンが“つなぎ”として添加されているケースが多い

  • 「米粉スイーツ」でも、ベーキングパウダーや香料に小麦由来成分が使われることがある

  • “グルテンフリー”の表示があっても、同じ製造ラインで小麦製品を扱っている=コンタミネーション(混入)のリスクあり

ありがちなNG例(実話ベース)

メニュー ❗ 一見OKだが… ⚠ リスク内容
米粉パン 小麦不使用と勘違い グルテンを加えて膨らませている商品が多い
米粉麺 ●●産米粉使用と表示あり つなぎやタレに小麦成分が使われている可能性
米粉の唐揚げ 小麦粉なしで衣を作成 醤油(小麦含む)や揚げ油の共有でNG
スイーツ類 米粉使用など表示あり ベーキングパウダーなどに注意

飲食店・食品事業者がすべき対応

ステップ やるべきこと
✅ 成分チェック 原材料欄の 全項目チェック+メーカー確認 を習慣化する
✅ 表示の工夫 「グルテンを含む原材料は不使用ですが、同一厨房内で小麦を扱っています」など 注意文の明記
✅ お客様への説明 グルテンフリーを希望される方には 事前に丁寧な確認を行う

「正しい知識」こそ最大のホスピタリティ

グルテンフリー対応は、「抜けばいい」「米粉なら大丈夫」という単純な話ではありません。成分、調理工程、伝え方まで含めて総合的な配慮が求められます。特にインバウンドや健康意識の高いお客様が増える中で、“信頼できる対応”が選ばれる店の条件になっています。

グルテンフリー対応に不安がある方へ

フードダイバーシティ株式会社では、飲食店、宿泊施設、食品メーカー向けに「グルテンフリー対応の実務コンサルティング」も行っています。

  • 原材料チェックシートの導入支援

  • 店舗運営への組み込み方法(調理/オペレーション)

  • 多言語表示やピクトグラム活用

  • 海外バイヤーへの輸出支援(EU基準対応含む)

「自己流では不安…」「第三者チェックを受けたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
正しい知識と現場目線の対応で、御社の価値をさらに高めるお手伝いをいたします。

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