兵庫県の飲食店・宿泊施設向けセミナー

2025年2月5日(水)、兵庫県が主催で「ベジタリアン・ムスリム等の多様な食習慣対応セミナー」中央区文化センターにて開催され、兵庫県内の飲食店、宿泊施設関係者がリアルとオンラインで50名参加しました。
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プログラム

「ベジタリアン・ムスリム等の多様な食習慣対応セミナー(基礎編)」(80分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩

「ベジタリアン・ムスリム等の多様な食習慣対応セミナー(実践編)」(60分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 菅谷 照之

質疑応答

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当日の様子

基礎から学ぶフードダイバーシティ対応

弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場や、それぞれの言葉の定義、兵庫県に来る旅行者のニーズ、具体的に使用できる食材や調味料の選び方、さらに違いよりも共通点を見て考える必要性が語られました。

ヴィーガンやハラールなどの分野は「難しそう」と思われがちな分野で、ハラールメニュー、ヴィーガンメニューといった形でそれぞれの専用メニューを作るとオペレーションも含めて大変になりますが、共通点を整理して「みんなが食べられるもの」を一般メニュー化しておくことで、調理現場のストレスや、ホールスタッフの対応が大幅に削減されることが説明されました。

このように見ると、シェフの負担が大きい

共通点を見る考え方

フードダイバーシティに対応したご当地料理を作る

続いて実践編として、以下の兵庫県ご当地メニューを一緒に作るワークショップが行われました。

・味噌ぎょうざ
・そばめし
・姫路おでん
・かつめし

ワークショップの様子

提供されたメニュー

提供したメニューの対応表

まず、講師のフードダイバーシティ株式会社菅谷が今回使用する食材や調味料について、そして調理工程について説明を行い、参加者はそれに沿って調理を進めていきました。菅谷から伝えたポイントは以下の通り。

・フードダイバーシティに対応する場合でも、食材、調味料はほとんどが地元スーパーで揃えることができる
・特別に仕入れるものを最小限にしていくと、全体的なコストを抑えることができる
・大豆ミートなどを無理に調理しようとすると、臭みのマスキングなどを考えないといけないが、身近にある食べ慣れた食材の中から使えるものを探していくことが重要(日本料理に深く根付く豆腐や豆腐加工品はかなり使える)
・ヴィーガン対応の際に足りない旨味を補う場合はイノシン酸を含む「mochotto」が有効的
・基本的な仕込みをヴィーガンでやっておき、そこから肉や魚を足していくオペレーションにすると多様な食に対応しやすい

今回事前に用意した食材・調味料

餃子の皮(酒精不使用のもの)
オタフク旨味だし
オタフク焼きそばソース(五葷フリー)
mochotto

料理完成後に参加者全員で食したあと、講師が質疑応答にも対応し、合計2時間半に及ぶセミナーは終了となりました。

参加者からは「具体的に何を使っていいのか、味見をしながら学ぶことができたので内容がよく理解できた。」「ほとんどの食材が身近なスーパーで入手できることが分かったのでとてもハードルが下がった。これまで問屋に聞いていろいろ考えていたが、これからは自身でしっかりと知識をつけていきたい。」「使い慣れない食材で無理に代替を考えるよりかは、普段の食材・調味料を見直して手数を増やしていけることがわかりました。」などの声が上がりました。

今後も兵庫県としては、食の多様化に関する事業を推進していく予定とのことです。