日本屈指の観光地が食の多様性に対応する理由

2026年9月29日(水)と30(木)の両日、日光市観光協会の主催で多様な食文化・習慣対応セミナー&調理体験ワークショップが日光公民館と藤原公民館で開催され、日光市内の飲食店、宿泊施設関係者が参加しました。

プログラム

ちょっとの工夫で喜ばれる食の多様性対応

〜「どこまでやれば」で悩むより「ここまでやれる」を明らかに〜

講師:フードダイバーシティ株式会社 共同創業者
横山 真也

調理体験ワークショップ

講師:フードダイバーシティ株式会社 営業部 マネジャー
菅谷 照之

個別支援の案内と質疑応答

基礎から学べるフードダイバーシティ対応

セミナーでは横山が、訪日客の実情や彼らが自国で見ているメニュー、求めている情報、それに対する店舗の対応について解説しました。実際の写真や声を紹介するとともに、日本の事業者は「どこまでやればいいのかを悩むのではなく、どこまでできるのかを明らかにしましょう」と、情報開示と伝達の重要さを指摘しました。

また、日光と鬼怒川での対応店舗の検索結果から、「多くの事業者はみすみすお客様を取り損ねている」状況を指摘、それに対する考え方と対応方法について、ワークシートを使いながら解説しました。

セミナーの様子

フードダイバーシティに対応したご当地料理を作る

座学に続く実践編として「調理体験ワークショップ」では、日光「ならでは」のメニューを参加者がフードダイバーシティ対応で調理し、頭で理解して体で覚える体験を通じて、「これならできる」と多くの参加者が自信を深めました。

・湯波揚げ餃子風
・きのこ天ぷらそば
・国産牛&椎茸カツカレー

地元の食材を使った調理体験ワークショップの様子

試作の上試食されたメニュー

参加者は講師の菅谷の指示に沿って調理を進めていきました。菅谷から伝えたポイントは以下の通り。

  • フードダイバーシティに対応する場合でも、ほとんどの食材、調味料は地元スーパーで調達できる
  • 特別に仕入れるものを最小限にしていくと、全体的なコストを抑えることができる
  • 料理のベースとなる出汁を「山のつゆ」にしておけば、さまざまな対応が楽になる
  • 大豆ミートなどを無理に調理しようとすると、臭みのマスキングなどを考えないといけないが、身近にある食べ慣れた食材の中から使えるものを探していくことが重要(日光名物の湯波はかなり使える)
  • 基本的な仕込みをヴィーガンでやっておき、そこから肉や魚を足していくと多様な食に対応しやすい

今回事前に用意した食材・調味料

・S&B ゴールデンカレー動物性原材料不使用 1kg
・山のつゆ
・ハラール国産牛もも肉(ゼンカイミート)

参加者からは「そば店を営んでいるので出汁をどうするか悩んでいたが、今日それが解決した。」「ほとんどの食材・調味料が、地元のスーパーで入手できることが分かったので取り組みやすい。」「あっさりした湯波だけではなく、がっつりした湯波メニューを考えるヒントになった。」などの声が寄せられました。

日光市観光協会では、今年策定された『日光市観光地経営戦略』に基づき、今後も食の多様化事業を推進していくとのことです。