神戸市の栄養士に向けた講演

2025年10月22日(水)、神戸市が主催する「食の多様性を考える 〜給食施設でできる工夫〜」が神戸市役所で開催され、フードダイバーシティ株式会社代表の守護が講演を行いました。
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プログラム

「食の多様性を考える 〜給食施設でできる工夫〜」(80分)
講師:フードダイバーシティ 株式会社 代表取締役 守護 彰浩

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当日の様子

基礎から学ぶフードダイバーシティ対応

まず、弊社代表守護からは世界のフードダイバーシティ市場や、それぞれの言葉の定義、それぞれに抑えるべきポイント、具体的に使用できる食材や調味料の選び方が説明されました。

さらに、昨今給食の現場でも求められることが増えてきたヴィーガンやハラールなどの分野を、それぞれ独立して考えると現場の人材リソースを圧迫し、食材コストも上がり、さらには多様性が進めば進むほど大変になっていく旨が説明され、それらを解決するために「違いよりも共通点を見る」ことの重要性が語られました。

違いを見ると大変になる

共通点を見る

ヴィーガンメニューは多くを網羅する

ペペロンチーノはベーコンをキノコに変更するだけで多くが食べられるようになる

続いて、共通点を考える際にポイントとなる「ヴィーガン」について説明が重点的に行われ、ヴィーガンに対応しておくと、主要アレルギーの7割がカバーできること、また多くの宗教・主義・信条などにも対応した食事になる旨の説明が行われ、さらに「全てを対応するのは難しいですが、少しの努力でヴィーガン対応できる料理は多いので、日々意識していくことでレシピは増えていく」と補足されました。

アレルギー原因食品の割合 | アレルギーの約60%を占めるのは「卵」と「乳」 (食物アレルギーねっとから引用)

食物アレルギーねっとから引用

さらに具体的な事例として、姫路市のもく保育園で行っているOne Table Dayに関して、その目的と、これまで行ってきた取り組み、成果、園児やご父兄の反応などについて説明が行われました。

One Table Dayの取り組み

最後に「日本が多様化する流れは始まったばかり。今、違いを見て未来を作るか、共通点を見て未来を作るか、大きな分岐点だと考えています。今日の講演が今後の方針を決める際に役立つと非常に嬉しい。」の一言で締め、80分の講演は終了となりました。

今が分岐点

フードダイバーシティ株式会社から給食施設へ行なわれた提案

参加者からは「食の多様性に関する体系的な知識が得られ、対応の重要性と実践の方向性が明確になった。」「現場で活かせる食材・調味料の選び方やメニュー改善の具体的なアイデアを学べた。」「多様化はもう避けられないので、しっかりと準備ができるように進めていきたい。」などの声が上がりました。