日本で買えるハラール対応の粉ミルクは?認証品と国内商品の選び方

日本で暮らすムスリムの家庭にとって、赤ちゃんに与える粉ミルク選びは、決して簡単ではありません。

日本国内で一般的に販売されている乳児用粉ミルクの多くは、ハラール認証を取得しておらず、なかには豚由来の油脂を使用している商品もあります。

一方、日本からオンラインで購入できる海外製品のなかには、ハラール認証を取得したものもあります。また、ハラール認証は取得していないものの、公開されている原材料表示上、豚由来原料やアルコールの使用が確認されない国内商品もあります。

そこで本記事では、2026年9月1日時点で確認できるメーカー公式サイトおよび販売店の情報をもとに、粉ミルクを次の2つに分けて紹介します。

  • ハラール認証を取得している粉ミルク
  • ハラール認証はないものの、原材料表示上、豚由来原料やアルコールの使用が確認されない粉ミルク

なお、粉ミルクは赤ちゃんの健康に直接関わる食品です。ハラール認証や原材料だけで判断するのではなく、対象月齢、栄養設計、アレルギー、調乳方法なども必ず確認してください。必要に応じて、医師や助産師、管理栄養士などの専門家に相談することも大切です。

ハラール認証を取得している粉ミルク

Bellamy’s Organic(ベラミーズ・オーガニック)

オーストラリアの「Bellamy’s Organic」は、ハラール認証を取得した粉ミルクとして、日本からオンラインで購入できる商品の一つです。

同社は公式FAQで、粉ミルクの全ラインアップがハラール認証を取得していると明記しています。

主なラインアップは次のとおりです。

商品 対象年齢
Step 1 Infant Formula 0~6カ月
Step 2 Follow-On Formula 6~12カ月
Step 3 Toddler Milk Drink 1歳以上

 

Step 1は、牛乳由来のたんぱく質をベースとした乳児用調製粉乳です。対象月齢や成分は商品ごとに異なるため、必ず購入する商品の表示を確認してください。Bellamy’s Organic Step 1公式情報

日本では、楽天市場や海外商品を扱う通販サイトなどで購入できます。ただし、メーカー公式オンラインストアはオーストラリア国内への配送のみで、日本では主に海外通販や個人輸入の形で販売されています。販売店によって価格、送料、配送日数、保管状況などが異なるため、購入条件を十分に確認してください。

また、メーカーは、缶に付いているQRコードから商品の真正性を確認できる仕組みを案内しています。

Bubs Australia(バブズ・オーストラリア)

「Bubs Australia」も、オーストラリアで製造されている粉ミルクブランドです。

日本の正規販売店「エミューズ」は、同店が取り扱うBubsの粉ミルクについて、ICCV(Islamic Co-ordinating Council of Victoria)によるハラール認証を案内しています。エミューズ「Bubs Australia」商品情報

Bubsの主なラインアップは次のとおりです。

Bubs オーガニック粉ミルク

牧草飼育された牛のミルクを使用したシリーズです。

商品 対象年齢
ステップ1 0~6カ月
ステップ2 6~12カ月
ステップ3 1~3歳

Bubs A2 ヤギミルク

ヤギ乳を使用したシリーズです。

商品 対象年齢
ステップ1 0~6カ月
ステップ2 6~12カ月
ステップ3 1~3歳

 

このほか、「Bubs シュプリーム A2 粉ミルク」も取り扱われています。

ただし、Bubsはシリーズや販売国によって商品仕様やパッケージが異なる可能性があります。また、2026年9月1日時点では、Bubs Australiaの本国公式サイト上で粉ミルクのハラール認証に関する明確な記載を確認できませんでした。購入する際は、販売店の案内だけでなく、実際の商品パッケージに表示されたハラール認証マーク、認証機関、認証対象の商品を確認してください。

ハラール認証はないものの、原材料表示上は豚由来原料などが確認されない国内商品

日本国内の粉ミルクについては、原材料表示だけを見て「ハラールである」と断定することはできません。

原材料名に豚由来原料やアルコールが記載されていなくても、ビタミン、乳化剤、酵素、加工助剤などの由来や、製造ラインでの交差接触までは確認できない場合があるためです。そのため、ここでは「ハラール商品」ではなく、あくまで「公開されている原材料表示上、豚由来原料やアルコールの使用が確認されない商品」として紹介します。

和光堂 レーベンスミルク はいはい

「和光堂 レーベンスミルク はいはい」は、0カ月から1歳頃までを対象とする国内の乳児用粉ミルクです。

主な油脂として、パーム油、パーム核分別油、大豆白絞油、精製魚油、アラキドン酸含有油が使用されています。メーカーが公開している原材料表示には、豚脂、ゼラチン、アルコールは記載されていません。和光堂「はいはい」公式商品情報

森永はぐくみ

「森永はぐくみ」は、0カ月から使用できる国内の乳児用粉ミルクです。

調整脂肪には、パーム核油、パーム油、大豆油、エゴマ油が使用され、このほか精製魚油やアラキドン酸含有油などが配合されています。メーカー公式の原材料表示には、豚脂、ゼラチン、アルコールは記載されていません。森永乳業「森永はぐくみ」公式商品情報

雪印メグミルク ぴゅあ

「雪印メグミルク ぴゅあ」も、0カ月から使用できる国内の乳児用粉ミルクです。

主な油脂は、パーム核油、大豆油、パーム油、カノーラ油などの植物油と精製魚油です。メーカーが公開している原材料表示には、豚脂、ゼラチン、アルコールは記載されていません。雪印メグミルク「ぴゅあ」公式商品情報

以上の3商品はいずれも、ハラール認証商品ではありません。公開されている原材料表示から、添加物や加工助剤を含むすべての原料の由来、製造設備の管理状況まで確認することはできないため、ハラール性を保証することはできません。

認証のない商品を「問題ない」と断定できない理由

原材料表示上、豚由来原料が見当たらない商品であっても、次の情報までは確認できないことがあります。

  • ビタミンや乳化剤などの原料由来
  • 乳たんぱく質の加工に使用される酵素の由来
  • 製造工程で使用される加工助剤
  • 製造設備や製造ラインの共用状況
  • 原料メーカーや配合の変更

したがって、ハラール認証のない商品については、「ハラール」「ムスリムが問題なく飲める」と断定するのではなく、次のように説明するのが正確です。

ハラール認証は取得していませんが、現在公開されている原材料表示には、豚由来原料やアルコールは記載されていません。ただし、添加物などの由来や製造工程を含めたハラール性までは確認できません。

宗教上どこまでの確認を必要とするかは、本人や家族の考え方によっても異なります。認証を重視する場合は、認証マークのある製品を選ぶのが最も明確です。

購入前に確認したいポイント

  1. ハラール認証マークが表示されているか
  2. 認証機関名や認証対象の商品を確認できるか
  3. 赤ちゃんの月齢に対応しているか
  4. 原材料に豚脂、豚由来ゼラチン、アルコールなどが記載されていないか
  5. 必要に応じて、添加物や酵素の由来をメーカーに確認できるか
  6. アレルギーや健康状態に適しているか
  7. 正しい調乳方法や注意事項を確認できるか
  8. 信頼できる販売事業者から購入しているか

粉ミルクの商品設計や原材料は変更されることがあります。また、海外製品は日本の粉ミルクとスプーン1杯の分量や調乳方法が異なる場合があります。以前と同じ商品名であっても、購入のたびにパッケージの表示を確認し、記載された方法に従って調乳してください。

まとめ

2026年9月1日時点で、日本からオンラインで購入できるハラール認証粉ミルクとして、次の2ブランドを確認できます。

  • Bellamy’s Organic
  • Bubs Australia

いずれもオーストラリアの粉ミルクで、日本では主に海外通販を通じて購入します。購入時には対象月齢を確認するとともに、実際の商品パッケージにハラール認証マークが表示されていることを確認してください。

国内で手軽に購入できる商品では、「和光堂 レーベンスミルク はいはい」「森永はぐくみ」「雪印メグミルク ぴゅあ」の原材料表示に、豚脂、ゼラチン、アルコールは記載されていません。ただし、これらはハラール認証商品ではなく、添加物の由来や製造工程まで確認できているわけではありません。そのため、「ハラール」と断定せず、「公開されている原材料表示上、豚由来原料やアルコールの使用が確認されない商品」として捉える必要があります。