個別容認から正式なルールとして明文化

株式会社ファミリーマートは2026年9月1日、全国約16,500店舗において、新しい身だしなみ基準「ファミマコーデ」を導入します。

「ファミマコーデ」は、清潔感や衛生管理、安全性、良好な接客といった基本的なマナーを維持しながら、スタッフの自主性や個性を尊重する新たな基準です。髪色や服装の選択肢を広げるほか、宗教上の理由で着用するヒジャブなどについても、新たな身だしなみ基準として明文化されました。

なお、コンビニ業界では、ローソンが2024年6月に、宗教上の理由から頭髪を覆う布類の着用を認めることを身だしなみ基準に明記しています。セブンイレブンも2024年10月に、衛生面・安全面に配慮したうえで、ヒジャブやターバンを着用可能としていることを公式サイトで公表しています。

See Also

セブンイレブンもヒジャブやターバンを着用を許可

ローソンも宗教上の理由から頭髪を覆う布類の着用を許可

ヒジャブ姿の女性モデルも新ユニフォームを披露

2026年8月26日に東京・両国国技館で開催された「Fami-FEST.2026」では、10年ぶりに刷新される店舗スタッフ用ユニフォームがお披露目されました。

イベントでは、ヒジャブを着用した女性モデルも新しいユニフォーム姿で登場。「ファミマコーデ」が目指す、多様な価値観や信条を尊重した働き方を視覚的に表現しました。

新ユニフォームは、ファミリーマートの「コンビニエンスウェア」を手がけるファッションデザイナー・落合宏理氏が監修。従来のブルゾンタイプから、コンビニ業界では初めてとなるTシャツタイプへ刷新されます。半袖と長袖が用意され、半袖はXSから11Lまでの全14サイズを展開します。綿100%の生地に抗菌防臭加工を施し、動きやすさや快適性にも配慮されています。

これまでは個別対応、今回の刷新に合わせて明文化

ファミリーマートの公式ニュースリリースでは、「ファミマコーデ」について、次のように説明されています。

「清潔感・衛生管理」「安全性」「良好な接客」といったこれまでも大切にしてきたファミリーマートの基本的なマナーを土台に、スタッフの自主性や個性を尊重する“マイスタイル”の考え方を取り入れた新しい基準です。

同社の店舗オペレーション支援本部長である谷口賢二氏は、テレビ朝日の取材に対し、これまでもヒジャブなどは個別には認めていたものの、今回のユニフォーム刷新に合わせてルールとして明文化し、正式に許容すると説明しています。

全国の店舗スタッフの13%が外国人

テレビ朝日の報道によると、ファミリーマートでは、全国の店舗スタッフ約20万人のうち13%を外国人スタッフが占めており、単純計算では約2万6,000人に相当します。

外国人スタッフが重要な担い手となるなか、宗教や文化的背景に応じた服装を一律に制限するのではなく、衛生面や安全面を確保しながら働ける環境を整備することは、人材の採用だけでなく定着の面でも重要になります。今回の取り組みは、ヒジャブを例外的に「個別許可」する段階から、企業の正式な身だしなみ基準として認める段階へ進んだものといえます。

働く環境にも求められる多様性への対応

ファミリーマートも、自由な服装の前提として「清潔感・衛生管理」「安全性」「良好な接客」を明確に掲げています。そのうえで、業務上の支障がない範囲で宗教上の服装を認めるという考え方です。日本国内で外国人材の存在感が高まるなか、今回の「ファミマコーデ」は、小売業や飲食業、宿泊業など、多様な人材が働く現場にとっても参考となる事例です。

参考

ファミリーマート公式ニュースリリース
テレビ朝日「ファミリーマート 制服に新ルール 人材確保へ髪色も自由に」
WWDJAPAN「ファミマの新ユニホームはTシャツ 髪色&着こなし自由化で『働きたいコンビニ』に」