天つゆを工夫してお客様の幅を広げる

天ぷらは海外からの訪日客にとって「和食の代表格」と言える料理の一つです。

日本には天ぷら専門店という業態があり、職人が目の前で調理し、揚げたてを提供するライブ感は訪日客から非常に人気です。また、一般的な和食が口に合わない訪日客でも、天ぷらなら「美味しく食べられた」と感じるケースも多く、味に関しても定評があります。

この天ぷら専門店は少しの工夫で、ハラール対応が簡単にできます。

そもそも天ぷらは海鮮と野菜が中心

天ぷらはもともと海鮮と野菜が中心なので、ハラールに関しては相性が抜群です。

えび
きす
たちうお
かぼちゃ
なす
れんこん
ししとう
さつまいも
まいたけ
しいたけ
ピーマン
ごぼう
オクラ
しめじ
エリンギ
アスパラガス
ズッキーニ
にんじん
みょうが
ふきのとう

天つゆに注意

  • みりん(アルコール)が使われるのはNG

  • 醤油にアルコールが含まれる場合もある

対策:

コンタミに注意

(そもそも豚の天ぷらはあまりないですが)豚を含むハラールでない肉と一緒のフライヤーで揚げるのを避ける方も多くいますので、そこにも配慮が必要となります。

ハラール和牛天ぷら、ハラール地鶏天ぷらは強力な集客コンテンツに

日本ならではの高品質な食材「ハラール和牛」「ハラール地鶏」は「安心して食べられる特別な体験」を求める訪日ムスリムの心をつかむこと間違いありません。

米粉衣で付加価値UP

米粉に切り替えることでグルテンフリー対応が可能になります。米粉は小麦に比べて油の吸収が少なく、カラッと軽い仕上がりになるので「ヘルシー志向のお客様」「小麦を気にするお客様」にも響くポイントです。
※ただし、グルテンフリーを謳う際にはコンタミネーションなどの情報喚起必須

“日本産米粉を使用”といったストーリー性を加えれば、さらなる付加価値が生まれます。

お米を使った天ぷら粉

ほんの少しの工夫が、お客様の幅を広げる

天つゆなどを一工夫するだけで、ムスリムのお客様を獲得できるのが天ぷらの強み。それでいて「和の食文化としての魅力」は損なわれず、むしろ“選ばれる店”としての価値が高まります。

またみりんを使用しない天つゆをイレギュラー対応にするのも一つの方法ですが、味の研究を重ねてレギュラー対応にするのもまた一つの選択肢です。そうなればオペレーションはぐっと楽になり、負荷をかけることなく、より多くの方に安心して楽しんでいただける環境を整えることが可能です。