Global Muslim Travel Index 2026が発表

2026年版の「マスターカード・クレセントレーティング・グローバルムスリムトラベルインデックス(GMTI)」が発表されました。今年は対象国が150となり、AIを駆使する旅行者の多様なニーズが反映される結果となりました。

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GLOBAL MUSLIM TRAVEL INDEX 2026

今年のGMTIでは、ACES(基盤インフラ)とRIDA(責任・没入・デジタル・安心)に続き、新たに「TRUST」(透明性・関連性・ユーザー体験・社会的つながり・特典)という第三の評価軸が導入され、三層構造の「デスティネーション・アクティベーション・スタック」として体系化されました。これにより、物理的な受け入れ環境の整備だけでなく、AI検索エージェントに「発見・推薦される」ための、アルゴリズム上の可視性確保が新たな競争軸として位置づけられています。

GMTI 2026(OIC非加盟国ランキング)

日本の順位は、OIC(イスラム協力機構)非加盟国の中でドイツ・スペインと並ぶ7位(グローバル36位)となり、前年から非OIC内で7つ、グローバルでは8つ順位を上げました。スコアも53点(前年比+2)と伸び、近年の後退傾向から回復を見せる結果となっています。

東京・大阪・京都向けのムスリムフレンドリーガイドやデジタルマップの整備、地域認証制度を通じたハラール和食の普及といった取り組みに加え、地政学リスクを避ける「近隣大陸」シフトの中で安全な目的地として選ばれやすくなった市場環境も、追い風になったとみられます。

上位では、シンガポールが1位を維持(73点、+2)、香港が前年の3位から2位へ浮上(64点、+2)、台湾とイギリスが59点で3位を分け合いました。フィリピンは+5点という最大のスコア上昇を記録し、タイと並んで5位に躍進しています。日本の改善は着実なものの、これら上位勢の伸びには及ばず、引き続き競争の激しい局面が続いています。

各国のランキング推移(OIC非加盟国)

GMTIは、毎年開催される「Halal in Travel Global Summit」において発表されます。今年も各国から政府要人が出席し、自国のPRに余念がありませんでした。特に、香港、台湾、フィリピンがイベントをスポンサードし、PR動画に加え、プレゼンテーションの時間を確保するなど、積極的な誘客外交を展開しました。

フードダイバーシティ株式会社としてこれまでも指摘してきた通り、日本はムスリム旅行者の間で一定の関心を集めてはいるものの、海外への情報発信や国際的な働きかけという点では、依然として他国の後塵を拝しているのが実情です。国内における取り組みは着実に積み重ねられているものの、世界の動きの速さに見合うペースで進んでいるとは言い難く、グローバルスタンダードへの適合を進めながら国際会議や業界の主要イベントの場で日本の存在感を示していくことが、これまで以上に求められています。

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