考えたい「代替」や「不使用」という言葉

近年、ヴィーガン(プラントベースも含む)に対応した料理や商品に注目が高まっています。しかしながら、それらをビジネス上の結果に繋げるためには、ネーミングに細心の注意を払うことが必要になってきます。特に一般消費者、つまりヴィーガンではない人々に「普通に選んでもらえる」かどうかが、重要なポイントになります。

多くの企業が「代替」や「不使用」といった言葉を商品名や、商品説明文にいれるケースが多いのですが、これらの言葉はどうしても一般消費者にとって「味や品質が落ちるのでは?」と感じさせる要因になりがちです。これらはヴィーガンやアレルギー対応を求める人には有用な情報ですが、一般消費者には「何かが欠けている」というネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。

一方で「植物性100%」「クリーミーなオートミルク使用」「たっぷりの旬野菜」といったネーミングは、消費者の興味を引き、料理や商品の魅力を前面に押し出します。これにより、「我慢」や「妥協」としてではなく、「一つの選択肢」として認識されるようになります。

これまで味が良くても、ネーミングで失敗しヴィーガンの消費者の方にしか売れなかった料理や商品は数知れずあります。市場に出す前に一度立ち止まり、一般消費者からの見え方を基準にしたネーミングを考えてみるのはいかがでしょうか。